在日本朝鮮留学生同盟
在「世界」コリアンへ
学科別研究討論会と初の学術フォーラム開催
1945年の結成以来、日本の大学、短大、専門学校に通う同胞学生たちの団体として科学研究活動に取り組んできた留学同。11月には毎年恒例の学科別研究討論会と、初開催となる学術フォーラムが行われる。
1つめは、今年で46回目を迎える「学科別研究討論会」。「21世紀の人材像と私たちの役割」というテーマのもと、11月23、24日の両日、朝鮮大学校(東京・小平)で行う。 内容は、留学同と朝鮮大学校の学生たちのシンポジウム、論文発表会、専攻分科別交流会。 シンポジウム「21世紀、在日同胞社会の姿と新世代に提示されている要求」(仮題)では、近年の激動する情勢と既存構造の大きな変化の本質を見極め、民族性に満ちた21世紀型の同胞社会構築を担う人材像とは、新世代の同胞学生が果たすべき役割は何かを問題提起する。 毎年恒例の論文発表会および専攻分科別交流会は特に論文の作成に焦点を置き、参加者一人ひとりが学問探究のレベルを高めることを目的としている。分科別に授与される論文賞に加え、今回初めて、最も優秀な論文(自然科学系・人文社会科学系各1編)に対し、総聯中央・徐萬述議長名義の最優秀論文賞も設けられた。今年は誰が分科別論文賞そして最優秀論文賞を受賞するのか、どんな学術的で創造的な論文が発表されるか楽しみだ。 ◇ ◇ 2つ目は、留学同初企画となる「コリアン学生学術フォーラム2002」。 この行事は、「21世紀、在日コリアンの可能性〜在『世界』コリアンへ」という統一テーマのもと、「人権と文化」「ビジネス」「教育」「新しい産業創出のための科学技術」「統一コリア」といった専攻分野を超越した5つの分科で論文発表を行うのが特色だ。例えば教育分科で、建築学専攻の学生が、「学びやすい教室の住環境(アメニティー)整備」に関して論文発表を行うといったようなもの。 もう1つの特色は、懸賞論文方式で論文が募集されている点。最優秀論文には、現金20万円、その他奨励賞として同5万円(3編)が授与される。また論文発表会とともに、統一テーマに沿った全体のシンポジウムも行われる。 留学同盟員に限定することなく、科学研究に熱心に取り組む広範な同胞学生や韓国の留学生をも参加対象としているため、普段組織とのつながりがない学生の中から優秀な人材を発掘し、彼らと連携を深めることができるだろう。彼らの科学的で学生らしい自由な発想で、祖国と民族の発展に積極的に提言する場にしていきたい。 留学同ではこの行事を、一般同胞、企業、学校関係者にも広く門戸を開き、学生との学術交流を図ることができる絶好の機会にしたいと考えている。(留学同中央・李東一部長) 第46回学科別研究討論会 11月23日(土)〜24日(日)、朝鮮大学校。シンポジウム、学科別論文発表会、朝大生との学科別交流会など。 コリアン学生学術フォーラム2002―在「日」コリアンから、在「世界」コリアンへ 11月24日(日)、午後1時開場、1時半開始、国立オリンピック記念青少年総合センター。テーマ別分科会、シンポジウム、交流会など。問い合わせ=留学同中央(TEL 03・3818・5359)。 「朝鮮人」を武器に/康松潤 専門分野見つけて/鄭成俊 |