金正日総書記、中国を非公式訪問 |
「友好発展で重大な意義持つ出来事」 金正日総書記が中国共産党中央委員会総書記である胡錦濤国家主席の招請により、8月26〜30日に中華人民共和国を非公式訪問した。 総書記の訪中は、今年の5月以来、約4カ月ぶり。今回は、中国東北地方の吉林省と黒竜江省を訪れた。 27日には吉林省の省都である長春市で金正日総書記と胡錦濤主席との会談が行われた。朝鮮中央通信は、朝中両国の最高指導者たちが「同志的で真摯かつ友好的な雰囲気の中で自国の状況をおのおの通報し、朝中両党、両国の関係をよりいっそう発展させることと、共通の関心事となる重大な国際および地域問題について虚心坦懐に意見を交わし、完全な見解の一致を見た」と伝えた。 会談では、近年、両国の友好・協力関係が社会主義の理念に基づいていっそう増進、発展したと評価し、社会主義の建設と祖国統一を目指す両党、両国人民の闘いに対する相互の支持と連帯が表されたという。朝鮮中央通信は、今回の訪朝が「良好に発展している伝統的な朝中親善をさらに強化し、発展させるうえで重大な意義を持つ画期的な出来事」だと、その意義を強調した。 胡錦濤主席と首脳会談 朝中協力関係の増進を評価 会談で胡錦濤主席は、外来侵略者に反対する共同闘争の中で中朝友好の歴史的根源がもたらされた吉林省と黒竜江省に対する金正日総書記の訪問が、両国の伝統的な友好・協力関係をより高い段階へ発展させるうえで特別に重要な意義を持つと指摘した。 また、金正日総書記が5月に中国を訪問したのに続き、4カ月ぶりに再び訪中したのは、両国の老世代の指導者が築き上げた伝統的な朝中友好をどれほど重視しているのかに対する明確な実証になると述べた。 胡錦濤主席は、伝統的な中朝友好は両党、両国人民の貴重な財産であり、中朝友好を時代とともに前進させ、代を継いで伝えていくのは双方の共同の歴史的責任であると述べ、中朝友好・協力関係を強化し、発展させるのは、中国の党と政府の確固不動の方針であると強調した。 また、東北地域の至る所に金日成主席の革命の足跡が歴々と刻まれていると述べ、主席は長期間の闘争を通じて朝鮮の独立を成し遂げただけでなく、中国革命の勝利にも大きな寄与をしたと指摘した。 金正日総書記は、長い伝統を持つ朝中友好は歴史の風波と試練を乗り越えた友好であり、歳月が流れ、世代が交代しても変わらないと述べ、朝中友好・協力関係をいっそう強化し、発展させるという朝鮮の党と政府の揺るぎない意志を示した。 また、東北地方は金日成主席が中国の革命家、人民と固く手を取り合って20余年の苦難に満ちた革命闘争を行った忘れられない地であると述べ、今回の訪問で直接目撃した東北地域の発展ぶりは中国の党と政府が示した東北振興戦略の正当性と生命力に対する一大誇示になると指摘した。 双方はまた、共通の関心事となる国際および地域問題、とくに東北アジアの情勢に関連して虚心坦懐かつ真摯に意見を交換し、完全な見解の一致を見た。 金正日総書記は5日間にわたって、吉林省と黒竜江省のいくつかの都市を訪問した。 金日成主席の革命活動縁故地の一つである吉林市では、主席が1927年から1929年まで学んだ吉林毓文中学校を訪問した。 朝鮮中央通信は、金正日総書記が80余年前の学生時代の主席のにおいが残る机といすをはじめ、貴重な事績物を敬虔な心情で見て万感胸に迫る様子であったと伝えた。 金正日総書記は、主席が初期革命活動期に利用した北山公園の薬王廟と吉林化学繊維グループ、吉林市カトリック教会堂の建物も参観した。 長春市では長春農業博覧院、長春軌道客車公司を訪れた。 金正日総書記は、黒竜江省の省都であるハルビン市を訪問し、食品加工企業やハルビン電気グループを参観した。 金正日総書記の中国東北地方訪問 革命伝統の継承と新たなる経済協力 [朝鮮新報 2010.9.3] |