横浜で朝鮮統一支持第28回全国集会 現政権に交渉再開要求 |
「日朝対話ないのは異常」 朝鮮統一支持運動第28回全国横浜集会(主催=同実行委員会、後援=全国都道府県朝鮮統一支持・日朝友好親善団体)が、11月26〜27日、「東北アジアの非核平和と繁栄、日朝国交正常化を目指す」と題して横浜市内の施設で行われた。(写真) 各地で朝・日友好運動を繰り広げている日本市民と総連活動家、在日同胞らが参加した。26日夕にローズホテル横浜で懇親交流会が、27日午前に横浜情報文化センターで全国代表者会議が、午後にかながわ労働プラザで全国集会が開かれた。朝鮮西海で起きた砲撃戦によって朝鮮半島情勢が極度に緊張する中で行われた集会で、参加者らは論議を深めながら情勢認識をともにし、朝鮮の平和統一と日朝国交正常化、朝鮮学校の「無償化」適用などに向けた運動を発展させていくことを確認し合った。 全国集会は2部構成で行われた。 1部は、朝鮮の自主的平和統一支持日本委員会(以下、日本委員会)の吉原節夫代表委員の進行のもとで行われた。 実行委員会委員長の原田章弘・横須賀市議のあいさつに続いて、朝鮮対外文化連絡協会から寄せられたメッセージが紹介された。 メッセージは、反朝鮮制裁が強行されている中でも、朝鮮の強盛大国建設と統一偉業に変わらぬ支持と声援を送り、総連と連帯しながら朝・日親善のための活動を繰り広げてきた集会参加者に敬意を表し、集会の成功を心より祈ると指摘した。 続いて、総連中央の南昇祐副議長が来ひんのあいさつをした。南昇祐副議長は、朝鮮西海での砲撃戦と関連し、日本のメディアは「北の蛮行」だとクローズアップしているが、冷静な目で真相を見極めることが重要だとしながら、衝突を引き起こした北側領海内での米・南の軍事挑発などその背景について説明した。 一方、日本政府の「高校無償化」に関する対応について、政権維持のための稚拙な対応だと批判した。 そして、厳しい状況下でも朝鮮統一支持運動と朝・日友好運動を粘り強く推し進めている参加者に敬意を表し、引き続き、歴史的転換を迎える日まで信念と決意をもってともに連帯していくことを呼びかけた。 日本委員会の北川広和代表委員が基調報告を行った。 北川氏は、昨年12月名古屋での第27回全国集会から1年間の朝鮮半島情勢を振り返りながら、李明博政権の反統一政策と米・南・日の軍事演習に反対する立場を表明し、6者会談の再開、平和協定の締結を求めた。また、「民主党政権になって一度も朝鮮政府と対話していないのは異常だ」としながら、菅政権がただちに制裁を解除して、国交正常化交渉を再開するよう訴えた。 2部は、総連神奈川県本部の皮進副委員長の進行で、シンポジウム「韓国併合100年と朝鮮の統一=過去・現在・未来」が行われた。 日朝文化交流協会の清水潤副理事長が「外交文書に見る朝鮮への侵略と併合」(過去)、神奈川県オモニ会連絡会の孔連順会長が「百年変わらぬ差別と弾圧」(現在)、在日本朝鮮商工連合会の金明守副理事長が「朝・日関係の未来を横浜から考える」(未来)と題してそれぞれ発言し、鎌倉孝夫・埼玉大学名誉教授がまとめを行った。ここでは神奈川朝鮮中高級学校生徒が登壇し、「無償化」が適用されない悔しさを語りながら、参加者に支持を求めた。 続いて、日本委員会の花輪不二男代表委員が午前に開かれた全国代表者会の報告を行った。代表者会では、互いに励まし合いながら各地で日朝友好運動が繰り広げられていることが報告されたという。 最後に、集会アピールが満場一致で採択された。アピールは、▼朝鮮半島での相互敵視中断と話し合いでの問題解決▼日本政府の歴史認識の根本的改善▼対朝鮮制裁の撤回と日朝国交正常化交渉の再開▼朝鮮学校への「高校無償化」適用を求めた。(姜イルク) [朝鮮新報 2010.12.3] |