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第7回ヘバラギカップ 嬉し涙も悔し涙も努力の証

27チーム、324選手が熱戦

 在日朝鮮初級学校学生中央ミニバスケットボール大会「第7回ヘバラギカップ」(7月31日〜8月2日、東京、在日本朝鮮人籠球協会主催)には、北海道から九州までの朝鮮学校から324人が参加。トーナメント方式で熱戦を繰り広げた。

「3度目の正直」

男子決勝。西東京第2×北九州(白)

 男子は10チームが参加。決勝には3、4、6回大会優勝の北九州と、2年連続準優勝の西東京第2が順当に勝ち進んだ。

 決勝戦はフリースローで明暗が分かれた。西東京第2は2人の6年生、黄憲吾、安範奇選手が中心となり、着実にポイントを重ねた。第2クオーターではゴール下を5人で固める戦術でリードを守った。

 後半に入るとスピードと体格で勝る北九州が猛攻に出た。だが、西東京第2の反撃を止められず点差は縮まらなかった。

 前日のフリースロー大会で優勝した西東京第2のキャプテン・黄憲吾選手は、決勝でもフリースローや距離のあるシュートを的確に決めた。これに勇気づけられた西東京第2は、最後まで集中力を保って守り抜き、悲願の初優勝を遂げた。

 コート際では教職員、保護者、同胞らが大歓声を挙げた。「3度目の正直」にかけていた応援団は抱き合いながら喜びを爆発させた。

 6年生の2人は、宿敵を破り優勝をつかんだことに大喜び。「みんな勝つことだけを考えて団結した」と語った。

 金将志監督は「早朝や休み時間など、いつも部員みんながボールを触り、率先して練習に励んできた。最後まで一つになってたたかったのが勝因」と語った。

 準優勝の北九州について、大会関係者は「本来の力を発揮できなかったようだ」と語った。実際、試合中も思い通りにゴールが決められず戸惑う選手たちの姿があった。試合後も涙が止まらなかった。だが、迫力ある攻撃は「大会屈指」と高く評価された。

「黄金世代」が躍動

女子決勝。埼玉(白)×東京第3

 16チームが出場した女子は、前評判どおり埼玉が圧倒的な強さを見せつけ2連覇を果たした。

 「黄金世代」と呼ばれる6年生10人を中心に、埼玉の選手たちはコートを所狭しと駆け回り、華麗なドリブルやシュートで観客を沸かせた。駆けつけた応援団も「優勝する姿を見に来た」と自信満々。一つひとつのプレーに歓声で応えた。

 レイアップやバックシュートなどを決め、高い技術を披露したキャプテンの洪智奈選手(6年)は「自信はあった。みんなの気合と団結力が勝っていたから優勝することができた」と語った。

 大会関係者は「技術的な面に目が移りがちだが、初級部の試合では内面的な部分が大きく影響する。試合を楽しんでいる埼玉の選手たちの姿がとくに印象的だった」と語った。

 埼玉の洪貴恵監督は「選手たちはいつも一生懸命、練習に取り組んできた。とくに6年生は優勝に値する努力を3年間続けてきた」と称えた。

 埼玉は男子も横浜との接戦を制し3位に入賞。4年生から試合に出ている金暉恭選手(6年)は、高い身体能力を発揮し攻守に渡り活躍した。「優勝したかったからくやしい。体力がなくて最後は苦しかった」と述べた。

 チームとしてますます充実する埼玉はさらなる先を見据えている。「これからもウリハッキョの名を轟かせることができるようにがんばりたい」。そう誓う選手たちは、9月の県大会、冬の選手権に向け、さらに練習に励みたいと語った。

 ※大会の模様は「エルファネット」(http://www.elufa.net/)で公開。

【大会成績】

 男子 @西東京第2A北九州B埼玉C横浜、2部@東京第1
 女子 @埼玉A東京第3B東京第2C横浜、2部@東京第4

第7回ヘバラギカップ メダルの夢 後輩に、躍動の横浜

第7回ヘバラギカップ 同胞たちも応援合戦

[朝鮮新報 2009.8.10]