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安倍政権による謀略的国策捜索 留学同、朝鮮問題研究所に

300人の警察投入 蛮行の限り尽くす

 日増しに国際社会から孤立していく日本当局が、自ら立たされた危機から逃れるため反朝鮮、反総連世論をデッチ上げ、総連の傘下団体を強制捜索するという暴挙をはたらいた。25日、300人の機動警察隊が東京・白山にある朝鮮出版会館を囲み、数十人の警視庁公安部捜査官らが在日本朝鮮留学生同盟(留学同)中央本部と以前あった朝鮮問題研究所の事務所を捜索した。30余年前の問題を口実に新たな「拉致事件」をつくり上げた公安当局は、これを強引に総連を結び付けようと、計画的に騒乱を起こした。【特別取材班】

不当な強制捜索に抗議するため、約500人の活動家と同胞らが朝鮮出版会館に駆けつけた

 警察当局は強制捜索の計画を日本のメディアに事前にリークし、早朝から朝鮮出版会館の周辺では記者らが取材態勢を整えていた。

 午前8時10分、警察隊が会館の駐車場に入った。捜索令状を提示した私服の警察官に対し会館の職員は、捜索の目的が明確でないと抗議した。

 また、朝鮮問題研究所はすでに解散した団体で、会館には事務所が存在しないと説明。さらに、留学同職員はまだ出勤していないと説明した。

朝鮮出版会館の出入り口を塞ぐ警察

 これに対し私服の警察官は、「事務所がないということを確認しなければならない」などと強弁。駐車場から会館入口に向かう警察隊を職員らが阻止すると、私服の警察官は、「ドアを破壊する」と脅迫し、会館内に突入した。

 警察当局は、捜索に必要な少数の人員だけが会館内に入るようにするという会館職員との確認事項を破り、数十人の捜査官を入れた。

 朝鮮問題研究所のあった部屋は、何もない部屋だったが、捜査官はごみ箱をひっくり返しながら、「証拠物」を探すふりをした。

警察の暴挙に激しく抗議する活動家と同胞

 捜索に立ち会った留学同中央の活動家が、30余年前の「事件」と在日朝鮮学生の親睦団体が何の関係があって捜索するのかと尋ねたが、捜査官は答えられなかったという。

 捜索は約4時間半にかけて行われたが、自らがねつ造した「事件」とは何ら関係のない事務所の備品や書類などを押収していった。押収品は、朝鮮問題研究所の以前の事務所からダンボール1箱、留学同中央事務所から4箱だった。

 「日本の市民のみなさん、今回の警察当局の強制捜索は、安倍総理の訪米を前に拉致問題をさらに政治利用しようとする日本当局による朝鮮総連に対する計画的な政治弾圧です」

警察とマスコミが共謀して総連のイメージダウンに血眼になった

 強制捜査が行われている間、会館の周辺では総連の活動家らが警察当局の不当な弾圧行為を糾弾して抗議行動を行った。「強制捜索をやめろ」「人権蹂躙を中止しろ」などとスローガンを叫び、近隣の住民らに暴力的な捜索活動の不当性を訴えた。

 しかし警察隊は活動家らに対し、「公務執行妨害で逮捕する」などと威圧的な言葉を発しながら、騒動の規模を意図的に拡大させた。

 抗議する活動家らと警察隊がもみ合いとなるなか、総連活動家が連行、逮捕された。

 警察当局は会館内での捜索をわざと遅延させる一方、抗議する活動家と警察隊が対峙する状況を激化させた。また、メディアが取材する中、騒動を拡大させることで総連のイメージを傷つける世論工作を行った。

正当抗議に対して暴行を加える警察

 強制捜索に立ち会った弁護士は、警察が嫌疑をかけている30余年前の「事件」と捜査を受けた団体との関連ははっきりせず、今回の押収を通じて立証されるという根拠もないと述べながら、警察当局の暴挙を非難した。さらに、安倍首相の訪米を前に行われた強制捜索の政治的意図は明白だと指摘した。

 安倍政権は、朝鮮半島をめぐる国際情勢が新たな局面を迎えたにもかかわらず、拉致問題を口実に反朝鮮、反総連策動の度を強めている。総連に対する今回の不当な強制捜索は、国際情勢の流れに逆行する安倍政権のあがきが極限に達しているということをありありと示している。

 朝鮮出版会館に集まった総連活動家らは、安倍政権の露骨な政治弾圧企図を断固糾弾し、今後もどのような弾圧にも屈しない決意を新たにした。

ファッショ的な強制捜索を民族的怒りをもって断固糾弾する 総連中央 高徳羽副議長兼同胞生活局長の談話

民族的怒りを抱き暴圧に抗議 500人の活動家と同胞らが駆けつける

[朝鮮新報 2007.4.26]