21世紀 祖国と同胞社会の繁栄を
各方面に巣立つ朝大卒業生の抱負
民族の代を継ぎ、祖国と民族の繁栄と、21世紀の同胞社会の未来を担うべく、今年も多くの学生たちが朝鮮大学校を巣立った。総聯の各組織と団体、教育、出版報道、民族金融機関、貿易商社、芸術および体育団体など働く場所はさまざまだ。卒業生たちの抱負を紹介する。(羅基哲記者、社会・生活欄に留学同卒業生たちの抱負)
人を思いやる気持ちと根性で 朝青・趙来旺さん(政治経済学部卒、福岡出身) 同胞青年1人ひとりの考え方が多様化する中で、彼らのニーズに応えていく朝青がいっそう重要視されている。同胞社会を取り巻く情勢は厳しいが、それだけやりがいも感じる。日本の社会に埋もれて生活している青年に朝鮮民族の素晴らしさを伝えると同時に、同世代の若者たちと「豊かな同胞社会」を築いていくためには何をすべきかを語り合っていきたい。昨年の祖国訪問を通じて感じたことだが、祖国の人々は二度と植民地にはなるまいと、自主性、民族性を大切にしながら生活していた。在日同胞も無関係ではない。「生活」「民族」「未来」をキーワードに、多くの同胞青年たちを集めていく必要がある。統一祖国が視野に入った21世紀を担う若い世代が、総聯の愛国愛族運動、同胞社会の主人公として活躍できるよう、尽力していきたい。民族教育とラグビーで培った、人を思いやる気持ちと根性で頑張りたい。 子どもたちに夢と希望を 教員・徐慶禧さん(教育学部卒、神戸出身) 教員になることは、初級部4年生からの夢だった。さまざまなアイデアを駆使した担任先生の授業に興味を抱き、その夢を膨らませてきた。 大学ではとくに、どのように教えれば子どもたちが興味を抱き、学ぶ意欲を高めることができるのかを考えながら、教授案作りの学習にも励んだ。 物足りない部分もあるかも知れないが、時間を惜しまず努力し、100%力を出し尽して教えるという心構えは、教育実習などを通じて学んだつもりだ。 生徒数の減少や学校の運営問題など民族教育の現場を取りまく環境には厳しいものがあるが、子どもたちに民族の心を植えつけ、夢と希望を与えながら21世紀の同胞社会を担っていく人材に育てていきたい。 実力型の経済活動家に 商工会・金慶哲さん(経営学部卒、滋賀出身) 日本の経済が低迷する中で、同胞商工人らの企業権、生活権を守っていくことはとても大切なことだ。3年生の時の地域商工会での実習を通じて、十分に知ることができた。同胞たちのニーズに応えられる人材になるためには、各種資格も取得し、急変する経済環境、多様化する同胞社会のニーズに対応できる実力型の経済活動家を目指さなければならない。 朝青活動を通じて感じたことだが、苦労が伴わない喜びなどありえないと思う。商工会活動も同じ。同胞らに尽くすことで働く喜びを見出していきたい。そして、同胞商工人らの団結した力を持って、同胞社会の発展に貢献できるよう力を尽くしていきたい。 愛国愛族の精神は、卒業生みんなが共通して学んだことだ。そのことを片時も忘れずに生きていきたい。 統一後を念頭に未来を開拓 朝大研究院・愼泰廣さん(理工学部卒、東京出身) 勉強に朝青、サークル活動などあっという間の4年間だったが、その過程で、何事も着実に計画的に進めてこそ、自分の肥やしになるということを実感した。 朝大研究院ではそれを肝に銘じて、理科課目における教育・教養のスペシャリストになるための準備をしていきたい。 6.15共同宣言の発表に接して思ったことだが、祖国の統一は今や、現実問題として進行している。同胞社会もこれからは、統一後を念頭に、新しいものを開拓していく必要がある。 自然科学では物質世界がどのように成り立ち、それぞれの役割は何かを研究したが、同胞社会においても同じことが言える。同胞社会でも自分の存在をしっかり知ってこそ、自分の役割を果たすことができる。子どもたちに社会の真理を伝えられるような、教育者になりたい。 |