春・夏・秋・冬

 金大中大統領は、歴史的な会談を終えソウルに戻った後、機会あるたびに南北共同宣言は「合意文や共同声明よりも高い次元の、最高段階の文書」だ、と強調してきた

▼宣言の実践に向けて、離散家族協議の赤十字会談がまず金剛山で始まった。他の項目の協議開始も、そう遠くはないだろう。南では民間経済協力の窓口一本化、「在韓米企業」投資訪朝団の派遣、統一チーム構成など、論議は百花斉放の様相を呈している。「社会全体が舞い上がっている」と、そのエスカレートぶりに自制を求める向きもあるほどだ

▼その一方で、次のないクリントン政権のオルブライト国務長官が中国、南を急ぎ駆け巡った。「6時間以上も、南北首脳が何を話し合ったのか。議事録もないという。むろん同族、通訳もいなかった。対話の内容が気が気でならないのだろう」というのが関係者の話

▼この動きをとらえて野党ハンナラ党は、「オルブライト国務長官の急ぎの旅は、米国に事前の相談もなしに南北首脳会談の席で在韓米軍問題を協議したからではないか」と与党を攻撃している。金泳三に至っては、「北は信用できない」「なぜ得点を与えたのか」と敵対感情あらわである。しょせん、犬の遠吠え

▼歴史には誰もが止められない流れがある、とは古今東西の先達の言葉である。さおをさせば流される、のである

▼「出発した祖国統一行き急行列車は終着駅に向かって力強く走るだろうし、民族の団結と祖国統一の新たな局面は遠からず必ずや開かれる」(23日の朝鮮中央通信)であろう。 (彦)

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