これだけは知っておこう

◇南北関係 キーワード◇


 南北共同声明(72年7月)

 南北高位級会談の合意を経て、平壌とソウルで同時に発表された。統一は (1)外部勢力に依存したり干渉を受けることなく、自主的に解決する (2)武力行使に頼らず、平和的方法で実現する (3)思想と理念、制度の違いを乗り越えてまず単一民族として大団結を図る――という自主、平和、民族大団結の祖国統一3大原則が明記されている。

 南北合意書(91年12月)

 第5回南北高位級会談(ソウル)で採択され、翌92年2月の第6回会談(平壌)で発効した。正式には「南北間の和解と不可侵および協力・交流に関する合意書」。祖国統一3大原則を再確認し、南北双方の関係が「国と国との関係でない、統一を志向する過程で暫定的に形成された特殊関係」であることを確認したうえで、 (1)政治軍事的対決状態を解消して民族的和解を達成する (2)武力侵略と衝突を防いで緊張緩和と平和を保障する (3)多方面的な協力・交流を実現して民族共同の利益と繁栄を図ることを認める――ことなどを誓い合った。

 非核化共同宣言(91年12月)

 92年2月に発効した。正確には「朝鮮半島の非核化に関する共同宣言」。南北が核兵器を持たず、造らず、持ち込まないことなどを約束した同宣言履行のために、92年3月に核統制共同委員会が構成され、相互査察問題が話し合われてきたが、チーム・スピリットの再開で93年1月以降、中断。

 高麗民主連邦共和国創立方案(80年10月)

 金日成主席が朝鮮労働党第6回大会で行った党中央委の活動報告で提示した。南北が互いに相手の思想と制度を容認し、双方が同等に参加する民族統一政府を組織。そのもとで同等の権限と義務を担い、それぞれ地域自治制を実施する連邦共和国を創建し、祖国を統一しようというもの。いかなる政治・軍事的同盟、ブロックにも加担しない中立国になる。連邦国家が実施すべき10大施政方針も示された。

 全民族大団結10大綱領(93年4月)

  金日成主席が作成し、7日の朝鮮最高人民会議第九期第5回会議で採択。全民族大団結の総体的目標と理念的基礎、原則と方途を明らかにしている。自主的で平和的、中立的な統一国家の創立を総体的目標とし、現存する南北の2つの制度、政府をそのままにした汎民族国家がその形態。共存、共栄、共利を図り、統一偉業にすべてを服従させる原則で団結することを謳った。

 祖国統一3大憲章(97年8月)

 金正日総書記が「偉大な領袖金日成同志の祖国統一遺訓を徹底的に貫徹しよう」で体系化した。祖国統一3大原則、全民族大団結十大綱領、高麗民主連邦共和国創立方案を指す。総書記は、3大原則は統一問題を民族の意思と利益に合わせて民族自体の力で解決できる根本的立場と方途を明らかにした統一の礎石、10大綱領は全民族の団結を達成して統一の主任的力量を強化するための政治綱領、創立方案は統一国家の全貌とその実現方途を明らかにした設計図――だと指摘した。

 民族大団結のための5大方針(98年4月)

  金正日総書記が南北連席会議50周年記念中央研究討論会に送った書簡「全民族が大団結して祖国の自主的平和統一を成し遂げよう」のなかで明らかにした。 (1)民族自主の原則を堅持 (2)愛国愛族、祖国統一の旗印のもとで団結 (3)南北関係の改善 (4)外勢の支配と干渉、外勢と結託した民族反逆者、反統一勢力に反対 (5)全民族が互いに往来、接触、対話し、連帯・連合を強化――からなる。

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