ざいにち発コリアン社会

石廊崎で、第2回関東コリアフィッシング選手権大会
マダイ乗っ込みチャレンジ、10匹ゲット
優勝は3キロ上げた金寿一さん(神奈川)


釣果はタナとコマセで左右/ボウズなし

 第2回関東コリアフィッシング選手権大会が5月17日、伊豆半島の南端、石廊崎(いろうざき)沖で行われ、沖釣り歴数十年から数回のチャレンジャー、16人が乗っ込み(産卵期、5月末まで)マダイを狙った。

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 夜明け前の午前4時、静岡県沼津外港を「第三舵(かじ)丸」で出船。この日の選手権に先立ち東京・大田地域で予選を行い、上位3人が乗船した。予選での最高重量はなんと、5.5キロの大物だったという。

 乗っ込みマダイは、秋のタイとは異なり群れをなして回遊し、コマセ(寄せエサ)にはすぐに反応しない。常に海底から2〜3メートルあたりを遊泳し、気が向いた時だけ浮いてエサを食べる。

 そんな気まぐれなマダイを釣るには、派手なロッドアクションや誘いは無用。「ただひたすら、コマセを切らぬようにポロリポロリと送り出しながらジッとアタリを待つ」(船頭さん)のである。

 しかし、船頭さんの悩みのタネはアタリタナ(魚がエサに食いつく水深)。この季節の潮流は、海面ではほとんど流れていないように見えても、海底ではハリス(針とつながる釣糸)を真横に吹き流していることが多々ある。そのため潮の速度によって、アタリタナも大きく違ってくる。今日は底から5メートル、明日は10メートルかと思えば翌日は7メートルと目まぐるしくかわるのだ。

 そのため、この季節のマダイ釣りの釣果は船頭さんが指示するタナと、コマセを振るチャレンジャーの腕にすべてがかかっていると言っても過言ではない。

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 出航から約2時間が経った早朝6時、石廊崎沖の水深84メートル地点に到着。小雨の降るなか、チャレンジャーは船頭の指示する水深とタナを参考に、一斉に竿をおろす。

 すると一発目で、沖釣り歴20年の金天福さん(44、東京・練馬区在住)の竿にヒット。イサキが上がった。「幸先いいね」と金さん(しかしその後6匹のイサキを上げるが、一度あったマダイのヒットをバラシ、結局、ターゲットのマダイは釣れなかった)。

 その後、ポイントを少しずつずらしながら移動。イサキを中心に、狙いのマダイをはじめアカイサキ、カツオなどが次々と上がる。同時に、「ああっ、またバラシちゃったよ」と、ひしめくチャレンジャーの悲鳴があちこちから聞こえる。そんななか、6時半頃、船釣り歴20年の金寿一さん(42、神奈川・川崎市在住)が「来た」と叫ぶ。格闘の末、約3キロのマダイを熟練の竿さばきで上げた。

 10時頃からは、竿がさっぱり曲がらなくなり、この日は午後1時に納竿となった。マダイの釣果は、10匹。大きさは2キロ前後が多かった。ちなみにボウズ(成果なし)はいなかった。

 優勝は、最高重量の約3キロを上げた金寿一さんに決まり、賞品の自転車と参加賞が送られた。「グッと引く感触がたまらない」と喜色満面。初顔の仲間たちにまた釣りを楽しもうと語っていた。

 今回の選手権に続いて、秋には家族連れで楽しめるタチウオ釣りを予定している。
(羅基哲記者)

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