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 金大中大統領が25日、前職大統領を青瓦台に招いて南北最高位級会談について説明したとき、彼らは会談実現を祝福しつつも、一様に釘を差すことを忘れなかった。金泳三は訪米中のために昼食会には出席できなかったが、彼も「今回の首脳会談は、私と金日成主席との間で合意した会談を継承する意味がある」とロサンゼルスからけん制球を放っている。

▼崔圭夏を除いた全斗煥、盧泰愚、金泳三は、いずれも在任中に首脳会談を推進していたという経緯があるから、今回の会談実現に嫉妬するのは無理もないが、かといって難癖を付ける資格はない

▼盧泰愚が在任中の91年12月に南北合意書が採択された。画期的な出来事だった。北を攻撃目標にしたチーム・スピリット軍事演習も中止され、順調にいけば首脳会談が開かれる可能性が非常に高かった。ところが翌92年、ブッシュ米大統領に一喝されて、盧泰愚は合意書の精神から大きく後退してしまった

▼最高位級会談を目前にして金日成主席が逝去した時、金泳三は北に対して敵意をむき出しにし、主席の逝去に弔意を表す市民を手当たり次第に弾圧した。会談に向けて盛り上がっていた和解ムードは、一気に対決へと変わった

▼歴史に「もしも」というのは禁物だが、もしも盧泰愚がブッシュ大統領の恫喝に屈しなかったら、金泳三が同じ民族として素

▼自主と民族大団結が、和解と統一の大原則であることは、7・4南北共同声明にうたわれている。南側もそれを認めている。が、問題はその実践なのだ。(元)

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