すこやか情報


寝たきりの予防を/主要因は脳血管障害

 年はとっても健やかでありたい……。しかし、そんな願いとは裏腹に、寝たきりになる人が増えている。厚生省の統計によると、寝たきり状態にある高齢者は全国で120万人。

 その最大の原因は脳卒中などの脳血管障害だ。引き金になるのが高血圧、高脂血症、動脈硬化、糖尿病といった病気。脳血管障害を防ぐには、生活習慣を改善してこうした病気を予防することが大切だ。寝たきりを防ぐには、次のようなことを心がけたい。

  塩分を減らす 高血圧の原因になる。年をとると味覚が衰え、味付けが濃くなりやすいので注意しよう。

  肥満大敵 肥満は高血圧、動脈硬化、糖尿病などの病気を引き起こす。中高年の太り過ぎは健康の大敵。

  カルシウムをとる 骨を強くするにはカルシウムの多い乳製品、魚介類、緑黄色野菜をとること。とくに牛乳は体へのカルシウム吸収率が高く、1日1本以上は飲むようにしたい。

  運動をする 筋肉を使わないと衰える一方。ウォーキングやラジオ体操などで、毎日体を動かすこと。体を動かすことは、関節が固まるのを防いだり心肺機能を維持するのにも役立つ。(「健やかTOKYO」第59号より。東京都医師会監修、ヘルス通信社発行)。

未承認組み換えコーンスナック菓子「混入なし」/農水・厚生が検査発表

 農水省と厚生省は3月31日、消費者団体が昨年7月、「国が安全性を承認していない、除草剤耐性の遺伝子組み換えトウモロコシが混入している」と指摘したスナック菓子3種類について、独自の検査を行った結果、「指摘された組み換えトウモロコシは含まれていなかった」と発表した。5月12日に東京都内で行われる食品衛生学会で検査データなど公開する。

「クローン牛肉」表示義務化せず/愛称Cビーフ、農水省決定

 農水省は3月31日、流通や販売にあたって、受精卵クローン牛であることを表示するかどうかは企業の自由とする方針を正式に決め、全国の研究機関や都道府県に通知した。

 また「クローン」という言葉が、消費者に悪いイメージを与えるとして、愛称を「クローン」を意味する「Cビーフ(Cはクローンの英語表記の頭文字)」に決め、販売の際の表示にも使えることにした。

 昨年4月、出荷についての情報提供がないまま市場に流通していることが問題化し、消費者団体などが同省に表示義務化などを求めていた。同省は「遺伝子操作は一切行っておらず、科学的に一般の牛との差異は全く認められない」として表示は任意とすることを正式決定した。

 現在、国や地方自治体、民間の研究所34機関で生産されており、月に数頭が市場に出荷されている。

米産リンゴに殺菌剤/厚生省は「危険ない」

  昨年7月、輸入が解禁された米国産リンゴから、日本で使用基準値が定められていない殺菌剤が検出されたことが、3月31日までに市民団体の調査で分かった。調査したのは、日本子孫基金など9つの市民団体でつくる「環境ホルモン全国市民団体テーブル」(東京)で、輸入解禁5種類のリンゴのうち「ガラ」と「ふじ」の2品種を、都内で購入、財団法人「日本食品分析センター」(東京)に依頼、米国で収穫後に一般的に使われると言われる5種類の農薬を調べた。

 その結果、収穫後、傷みや腐敗を防止する目的で使用されるジフェニルアミンが「ガラ」と「ふじ」から、それぞれ0.15PPMと、1.1PPM検出された。

 この農薬は米国で広く使われており、米国では10PPM、国際基準で5PPMがリンゴの許容基準値に設定されている。

 同基金では「日本では認められていない使い方で、違法。厚生省に規制を求めたい」としている。

 厚生省では「情報を収集中だが、1PPM程度では国際基準値の範囲内で危険性はない。仮に収穫後の散布であったとしても、摂取による具体的な健康被害がない以上、現時点では違法性はない」としている。

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