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「過去の清算」優先を/平壌で朝・日第9回本会議

 朝鮮民主主義人民共和国と日本の国交正常化問題を話し合う第9回本会談が5日、7年半振りに平壌で始まった。会談には朝鮮外務省の鄭泰和巡回大使を団長とする朝鮮政府代表団と、日本外務省の高野幸二郎日朝国交正常化交渉担当大使を団長とする日本政府代表団が参加した。

 鄭泰和団長は、5日の会談後の人民文化宮殿で記者会見し、会談の報告と第8回会談までの総括と教訓を述べるとともに、本会談で「過去の清算」問題を優先的に協議することを主張したと明らかにした。

 鄭団長は、7年前に両国の交渉が決裂した原因について (1)日本側に自主的な立場と姿勢がなかった (2)会談が本来の目的と性格、加害者と被害者と地位に応じて行われなかった (3)日本政府が被害者が受け入れられない一方的な法的論理を主張した (4)基本問題と枝葉的な問題をまぜて論争し、討議を深化させなかった――と指摘。「前回の会談を踏襲するなら不信と対決、衝突のみを生み出すことになる」と強調した。

 また、鄭団長は過去の清算問題を優先的に討議すべきとしながら、「過去の清算」には (1)謝罪 (2)人的および物質的損害に対する補償 (3)文化財の返還と補償 (4)在日朝鮮人の法的地位の改善の4つを含めるべきと主張した。また、謝罪は日本政府の最高責任者によるもので、関係正常化と関連した最終文献に明記されるべきとした。(朝鮮通信)

鄭大使、小渕前首相の快復祈る

 報道によると、朝鮮側の鄭泰和団長は4日午後、平壌市の外務省招待所で行われた歓迎会で「小渕恵三首相(当時)が倒れたことはショッキングだった。小渕首相は朝・日関係改善に努力されてきた。一刻も早く治癒されることをお祈りしている」と述べた。これに対し、日本側の高野幸二郎団長は「首相の健康状態を気遣っていただいたことに感謝する。その旨を本国に伝えたい」と述べた。

朝鮮学校で入学式

 日本各地の朝鮮高級学校で5日、初中級学校では1日、2000年度の入学式が行われた。

福井で同胞母子4人死亡、トレーラーと正面衝突

 5日午前1時40分ごろ、福井県高浜町薗部の国道27号で同町宮崎、喫茶店経営の崔明順さん(41)の乗用車と、岡山県倉敷市の黒木芳満さん(51)の大型トレーラーが正面衝突し、崔さんら乗用車に乗っていた4人全員が頭などを強く打って死亡した。死亡したのは崔さんのほか長男の朴仙根さん(16)=京都朝鮮中高級学校高級部2年、次男の且根さん(14)=舞鶴朝鮮初中学校中級部3年、三男の容根さん(13)=同中級部2年。黒木さんにけがはなかった。

 小浜署の調べによると、現場は緩やかなカーブで、乗用車は衝突後、道路南側の斜面に転落して大破。

最高人民会議第10期第3回、4議案を討議
今年度予算204億532万ウォンに

 朝鮮民主主義人民共和国最高人民会議第10期第3回会議が4日から平壌の万寿台議事堂で開幕した。

 朝鮮国防委の金正日委員長が金永南、趙明禄、洪成南、金英柱、朴成哲の各氏とともにひな壇についた。

 会議では (1)1999年度国家予算執行の決算と2000年度国家予算 (2)最高人民会議休会期間に最高人民会議常任委員会が採択した法の承認 (3)社会安全省の名称変更 (4)ロシア連邦との条約批准――などの議案が採択され、林京淑財政相が、第1議案について報告した。

 林財政相は、昨年の国家予算歳入総額は198億103万ウォンで計画の97.2%、国家予算歳出総額は200億1821万ウォンで計画の98.2%が執行され、昨年に国家予算歳入の増大が見られたのは、経済が回復しはじめ、自主的財政土台が日毎に強化されていることを示していると述べた。

 また今年の国家予算について、強盛大国建設を進めるうえで提起される経済建設と国防建設、社会主義文化建設の課題を成功裏に遂行し、朝鮮労働党創立55周年を勝利者の大祭典として輝かせるための朝鮮人民のたたかいを財政的に円満に保障できるよう編成されたと指摘し、今年度国家予算の歳入と歳出総額はそれぞれ204億532万ウォンで、前年比歳入、歳出はそれそれ3.1%、1.9%増大すると明らかにした。

 2日目の会議では第2議案について最高人民会議常任委員会の金允赫書記長が報告した。なお同会議には在日朝鮮人代議員2人が出席している。 (朝鮮通信)

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