東京で人権協会結成5周年記念 「Q&A」出版祝う集い
在日本朝鮮人人権協会結成5周年記念「同胞の生活と権利Q&A」出版を祝う集いが12日、東京・千代田区の日本教育会館で行われ、総聯中央の徐萬述第1副議長と趙纒恊l権協会会長、清水澄子参院議員ら150余人が参加した。同協会では「無料法律・生活相談」など、この5年間に行ってきた活動を集大成する意味から、この度「Q&A」を出版。同書は在日同胞の日常生活で起き得る法律・権利問題へのアドバイスを、一問一答(全100問)の形式でまとめている。執筆は同協会所属の弁護士、司法書士、税理士、社会保険労務士、行政書士らが担当した。集いでは、1部で記念講演、2部で祝賀宴が行われた。
1部では、まず趙会長があいさつ。「在日同胞社会では世代交替などにより、従前には考えられなかった法律・生活上の悩みが出てきている。この『Q&A』がそれらの問題解決の手引きとなると確信している」と強調した。さらに、人権協会は今後も、高齢化や価値観の多様化など、変遷を続ける同胞社会への対応に努めて行きたいと語った。 続いて、ジャーナリストの野田峯雄氏が「新ガイドライン法案と在日朝鮮人の人権」と題して講演(要旨)した。
2部ではまず来賓の土屋貢献・前弁護士連合会会長があいさつ。「Q&A」は、在日朝鮮人の日常生活で提起される問題がどういうものであるかを世に知らしめ、同時に解決の糸口を与えるものだと語った。
続いて、徐第1副議長が祝杯の辞を述べた。
徐第1副議長は、「人権協会は結成以来、広範な同胞の期待と関心の中で、あらゆる困難を乗り越えながら、同胞の生活と権利を守る旗手の役割を担ってきた」「21世紀を展望しつつ、民族性と同胞愛で堅く結び付いた在日同胞社会を築くために、今後も大きな役割を果たして欲しい」などと語った。
集いに参加したある弁護士は、「同胞の生活と権利を守るという運動方針を貫徹するには、この本を同胞らの手に届けることが大事だ。今後は普及態勢をどう築いて行けるかが大事な課題になる」と話していた。
なお集いには、祖国統一民主主義戦線中央委員会と、朝鮮民主法律家協会から祝電が寄せられた。