「高度な冷静と自制維持」 朝鮮中央通信社報道 |
延坪島事件を口実に、米原子力空母船団を西海に引き入れて米国とともに合同演習を大々的に行った南朝鮮軍は、6日から南朝鮮の東海と西海、南海の29カ所でいっせいに海上射撃訓練を実施している。12日までの予定で行われる訓練は、北側水域にある大青島周辺でも行うとしている。 これと関連し、朝鮮中央通信社は5日、報道を発表した。朝鮮中央通信社は、この報道が「委任」によるものだと明らかにしながら、要旨、次のように指摘した。 南朝鮮軍部は、われわれを軍事的に刺激して武力衝突を誘発した後、それを口実に大々的な反撃を加えるいわゆる「報復計画」なるものをすでに作成しており、それを実行に移すための発火点を延坪島に定めているという。 これは、李明博政権が何としても第2の延坪島事件をでっち上げ、それを口実にして戦争の火ぶたを切ろうとしていることを示している。 現在、南政権は理性を失って狂奔している。 今回、新たに国防部長官のポストに就いた者をはじめ好戦勢力は、われわれの指導部にまで言い掛かりをつけて「主敵」だのと言い散らす一方、「交戦規則」を改めて、航空機を含むあらゆる戦争手段を総動員してわれわれの砲陣地を「ピンポイント攻撃」して「焦土化」すると暴言を吐き、西海5島を防御基地から攻撃拠点に変えて平壌をはじめ北の内陸の戦略的対象を攻撃するという妄言もためらいなく吐いている。 南当局の挑発的狂乱により朝鮮半島情勢は統制不能の極限状況へとよりいっそう突っ走っている。 今後、事態がどのように拡大するのかは誰にも予測できない。 われわれは現在、高度の冷静と自制を維持している。 北南間に全面戦争が勃発すれば、それは朝鮮半島は言うまでもなく、地域の平和と安全にも重大な影響を及ぼすであろう。 内外世論と関係国は、日を追って険悪になる朝鮮半島の事態に慎重な注意を払い、誰が挑発者で、誰が正義の守護者であるのかを直視しなければならない。 米国と南当局は、自分たちの無分別な軍事的挑発策動がどんな破局的結果をもたらすのかについて熟考し、むやみに狂奔してはならない。 「南の『領海』認めない」 金永日書記 朝鮮労働党代表団団長である党政治局委員候補の金永日書記は2日、カンボジアで開かれているアジア政党国際会議(ICAPP)第6回総会での演説で、現在、国の経済を発展させて人民の福利を増進させる朝鮮労働党の活動で何よりも切実な問題として提議されるのは安定した周辺の環境であると指摘し、冷戦が終息した21世紀になっても、朝鮮半島とその周辺では外部勢力の干渉と朝鮮に反対する敵対勢力の恒常的な威嚇が絶えず続いていることに言及した。 そして、南朝鮮が最近、海上境界線水域である朝鮮西海の延坪島周辺で挑発的に行った事件を通じて狙ったのは、朝鮮の物理的対応措置がない場合、朝鮮が延坪島の周辺水域を南朝鮮の「領海」として認めたと世論をミスリードするところにあったと指摘し、われわれはそれを認めたこともないし、今後も永遠に認めないと言明した。 さらに、彼らの下心は、この事件を口実に米原子力空母ジョージ・ワシントンを朝鮮西海上に何としても進出させるためであったとし、結局、南朝鮮は今回またも米国の操り人形の振る舞いをしたと指摘した。 金永日書記は、朝鮮労働党の先軍政治によって朝鮮半島では戦争の危険が抑制されて平和が守られており、朝鮮人民の強盛大国建設偉業が成功裏に推し進められていると述べ、朝鮮労働党と人民の正義の偉業に支援を寄せる各国の政党に謝意を表した。 一方、朝鮮は経済と環境、エネルギー開発のための輝かしい未来を開くうえで自らの責任と役割を果たし、より良いアジアの建設のため積極的に貢献すると強調。環境保護活動に大きな力を注いでいることについて詳しく紹介しながら、この活動で国際機関と他国との協力を強化していくと述べた。 [朝鮮新報 2010.12.8] |