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〈新春経済インタビューC〉 鉄道省 全吉洙大臣 課題はレール強化、鉄道重量化

「機関車フル稼働」の土台構築

 人民経済の4大先行部門(電力、石炭、金属工業、鉄道運輸)の一つであり、「国の動脈」と呼ばれる鉄道部門で2012年に向けた膨大な事業が推進されている。全吉洙鉄道相は、運輸部門の主要課題として、レールの強度向上と鉄道の重量化を挙げる。

−昨年推進した事業は

 2008年の共同社説は、鉄道運輸部門で運輸手段を整備補強し、輸送組織と指揮を正確に行うことによって、増大する輸送の需要を満たすことを課題として打ち出した。

 鉄道運輸を活性化するうえでの基本は、レールの強度を高めて鉄道の重量化を実現することだ。鉄道の運送能力向上は、レールの整備条件によって左右される。この問題は列車運行の安定性とも関連するものだ。

 われわれは昨年、塩州、白馬、南新義州区間(平安北道)で老朽化した枕木の交換と砂利の補強作業を終えた。また、数百カ所のトンネルと鉄橋、構造物の補修も国家的な支援と協力の中で行った。

 また、機関車と貨車の改造と修理に力を入れ、輸送手段と輸送能力を向上させた。機関車と貨車の修理工場でも技術革新が積極的に行われた。その結果、必要な部品と貨車が充分に保障された。

 機関車をフル稼働させ、集中的なコンテナ輸送を実現することができる物質的かつ技術的な土台は準備されたと言える。

 08年の貨物輸送量は前年比7%増だ。

−昨年、ロシアとの協力事業も推進されたが。

昨年10月に着工した羅津−ハッサン区間鉄道現代化事業

 朝鮮とロシアの首脳が01年に署名したモスクワ宣言に基づいた大規模協力事業の一環として羅津−ハッサン区間鉄道及び羅津港の現代化に着工した。この陸・海上輸送ルートは、両国間の経済と交通運輸に資するばかりか、アジアとヨーロッパを結ぶ国際輸送ルート実現の重要なカギとなる。

 この事業を通じて、朝ロ間の伝統的な親善協力関係をさらに発展させ、政治、経済、文化の各分野における両国人民の共通の利益に積極的に寄与しようというのがわれわれの立場だ。

−2012年を目指した事業目標と課題は

 レールの強度を高めて鉄道の重量化を実現する事業に引き続き力を注ぐ。2012年を国の主要鉄道網の重量化を完了させる年に定め、粘り強く事業を進めていく。

 鉄道輸送の科学化、情報化の実現も中心課題の一つだ。

 現在、鉄道部門の輸送組織と指揮を全国的な範囲で総合的に行うことができる鉄道情報通信網の構築と総合司令室の整備に向けた事業を推進中だ。

−目標達成のための対策は

 鉄道運輸部門の課題は膨大だ。また、短期間に実現できるものでもない。われわれは段階別の目標を立て、事業を緻密に組織して進めている。

 すでにレール監査隊と連係してレール不備区間を調査し、通報するシステムを確立するなど、レールの補修・補強事業を先行して行っている。このような事業システムに基づいて、鉄道重量化実現のための段階別目標を立てている。

 また、国内の鉄道情報通信網構築のための通信線工事、近代的な通信工学導入などの事業も推進している。(おわり)【平壌支局】

〈新春経済インタビューB〉 化学工業省 韓承俊次官 人民生活向上に寄与(2009.1.21)

〈新春経済インタビューA〉 軽工業省 趙貞雄次官 「衣」問題解決の突破口を(2009.1.16)

〈新春経済インタビュー@〉 石炭工業省 金亨植大臣 「工業の食料」確保に展望(2009.1.14)

[朝鮮新報 2009.1.28]