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警察当局、新宿商工会など強制捜索

「許せない政治弾圧」

機動隊と激しくもみあう活動家と同胞たち

 警視庁公安部外事課をはじめとする警察捜査官19人と武装警察5人の計24人が10月29日、東京・新宿朝鮮会館内の東京都新宿商工会、新宿納税貯蓄組合、総連新宿支部などを強制捜索した。

 強制捜索は、100余人の警察機動隊が新宿朝鮮会館を包囲遮断し外部との連携を一切断絶したなか、7時45分から17時20分まで行われた。

 この日朝、捜査官らは元新宿商工会副会長の「税理士法違反」容疑で強制捜索をするという5枚の礼状を一枚ずつ提示し、会館に押しかけた。

 一カ所への強制捜索で、対象別に複数の礼状をもって押しかけてきたのは今回が初めてで、日本当局の総連弾圧策動がどの段階まできているのか、その一端を示すものだ。

 警察捜査官らはこの日、新宿商工会管下の商工人らの税金申告書と納税書、そして「税理士法違反容疑」とはなんら関係のない総連支部事務所に押し入り、総連会員名簿まですべて押収した。

 警察捜査官らは、商工会職員らと弁護士の抗議と反対を力で制止し、関連施設という口実のもとに朝青と女性同盟の事務室まで捜索した。

抗議活動を展開する活動家、同胞商工人ら

 また、当事者である東京都新宿商工会会長と理事長の立会いと会館内に入れることすらも一切拒否した。

 この日夜、警察捜査官らは文献とコンピュータなどダンボール25個にもおよぶ物品を押収した。

 また、強制捜索と同時にたくさんの同胞商工人らに対する事情聴取と調書作成を強要した。

 日本当局の常軌を逸した蛮行に憤激した東京都商工会の会長と理事長は、現場で記者会見を開き、日本警察当局の無分別な政治弾圧を内外に暴露し糾弾した。

 今回の強制捜索は、日本当局が法的根拠の有無を問わず、商工会と総連組織を弾圧しようとしているということを如実に見せつけた。また、1年半前に簡易裁判で解決済みの問題を持ち出し無理やりに「税理士法違反」と結びつけ立件しようとした。

 これに関して現場で警察の常軌を逸した強制捜索をみていた弁護士らは、すでに解決済みの案件を無理やり事件化し敢行した許すことのできない政治的弾圧であると怒りを隠さなかった。

 この日、総連東京都本部管下の活動家と同胞商工人ら、強制捜索の報を聞いてかけつけた同胞ら200余人は一日中、機動隊と対峙したたかった。

 総連の活動家と商工人、同胞らは民族的な怒りをこめて「不当な強制捜索をやめろ!」「在日朝鮮人に対する人権蹂躙行為に反対する!」などのシュプレヒコールをあげながら、日本当局の総連組織と商工会に対する政治弾圧を糾弾した。

 闘争の先頭に立っていた朝青新宿支部の朴基永総務部長は「強制捜索が終わったあと、現場で弁護士が指摘したように、今回の捜索の真の目的は総連に対する許すことのできない政治弾圧にある。われわれの活動は正当だ。われわれの団結した力で総連組織を最後まで守りぬく」と熱く語った。

 また、ある商工人は「われわれ商工会は、今日まで正々堂々と任務を果たしてきた。今になって何の『税理士法違反』というのか。われわれの企業活動と生活を支援してくれる商工会と総連組織を守るたたかいに、われわれ商工人らが先頭に立とう」と固い決意を表明した。

不当な弾圧と人権侵害を直ちに中止せよ 総連東京都本部・朴昌吉委員長の談話

[朝鮮新報 2008.11.4]