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〈北南人民武力部長級会談〉 緊張緩和措置など合意

「わが民族同士」精神で 根源的な解決めざす

 【平壌発=金志永記者】北南軍当局が、10月の首脳会談で採択された「北南関係の発展と平和・繁栄のための宣言」(10.4宣言)の履行を軍事的に担保するための合意をなした。11月27日から29日まで平壌で第2回北南人民武力部長級会談が行われ、7カ条21項からなる合意書を発表した。会談には、金鎰武l民武力部長を団長とする北側代表団と金章洙国防部長官を首席代表とする南側代表団が参加した。

平壌で開催された第2回北南人民武力部長級会談(右が北側) [写真=統一ニュース]

 人民武力部長級会談は、6.15共同宣言が発表された2000年に済州道で第1回会談が開催されて以来7年ぶり。平壌松田閣招待所で3日間にわたり行われた今回の会談では、10.4宣言履行のための軍事的対策について討議した。

 会談の結果発表された合意書には、◇軍事的敵対関係の終息、緊張緩和と平和保障のための実際的な措置◇戦争反対、不可侵義務遵守のための措置◇西海海上での衝突防止のための対策◇現停戦体制の終息と恒久的な平和体制構築のための軍事的協力◇北南協力交流事業に対する軍事的保障−などの条項が盛り込まれた。

 10.4宣言は第3項で、「北と南は、軍事的敵対関係を終息させ、朝鮮半島で緊張緩和と平和を保障するために、緊密に協力することにした」と明記している。

 合意書によると、双方軍当局は今後敵対感をあおる行動をやめ、地上、海上、空中で軍事的敵対行為を取らないことにした。

 そして今まで管轄してきた不可侵境界線と区域を遵守し、北南間で合意されていない海上不可侵境界線の問題も、今後構成される北南軍事共同委員会で協議、解決していくことにした。

 しかし、「西海での偶発的な衝突の防止のために共同漁労水域を指定し、同水域を平和の水域につくる」(10.4宣言第3項)点については、集中的に討議されたものの、合意に至らなかった。

 この点について双方は、北南将官級軍事会談を開き、共同漁労水域と平和水域の設定問題を「早期に協議、解決」することにした。そして、西海海上での衝突防止のための軍事的信頼保障措置を講じる問題は、北南軍事共同委員会で扱うことにした。

 北側団長の金鎰武l民武力部長は、今回の会談を終えながら、10.4宣言を完全無欠に履行するにはまだ解決すべき多くの問題があると述べ、これらの問題は、「わが民族同士」の精神に基づいて平和と軍事的緊張緩和問題を「根源的に解決するという確固たる決心」を持って取り組んだ時に初めて解決されると指摘した。また双方は、今回の会談で収めた成果に満足せず、北南関係の発展と平和・繁栄に寄与するさらなる結実をもたらすために積極的に努力すべきであると強調した。

 一方、2012年世界博覧会が全羅南道・麗水で開催されるよう北側が国際博覧会機構(BIE)総会(11月27日)で支援してくれたことに対し、南側代表団は金正日総書記に送る盧武鉉大統領の感謝のメッセージを伝えた。

第2回北南人民武力部長級会談合意書(要旨)

[朝鮮新報 2007.12.5]