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〈第20回北南閣僚級会談〉 情勢発展に対応、「わが民族同士」の対話

「9.19」履行と「6.15」の実践

 【平壌発=金志永記者】既報のように第20回北南閣僚級会談が2月27日から3月2日まで平壌で行われた。今会談は昨年7月に釜山で行われて以来、7カ月ぶりの開催となった。会談では共同報道文が採択され、双方は朝鮮半島と東北アジアに作り出された新しい情勢に主動的に対応していく意志を示した。

大原則の確認

2日、第20回北南閣僚級会談を終え、握手を交わす北側の権浩雄団長(右)と南側の李在禎首席代表 [朝鮮中央通信=朝鮮通信]

 朝鮮半島を取り巻く情勢が転換の局面を迎え、6.15共同宣言に示された「わが民族同士」の大原則が再び強調された。

 前回の6者会談で参加国は、朝鮮半島非核化実現の方途を示した9.19共同声明の初期段階行動措置に合意し、米国は対朝鮮敵視政策を転換しなければならなくなった。このような状況下で、7カ月ぶりに開催された北南閣僚級会談は内外の注目を集めた。

 というのも、東北アジアの国際秩序再編の動きが朝米関係の変化を契機としており、これに北と南がどう主動的に対応していくのか、その意志と力が試されているからだ。

 6者会談という多国間協議の場で核保有国としての論理と主張を貫いて大国の決断を促した北側は、同族との対話で外部勢力との関係のために民族の利益を犠牲にすることが絶対にあってはならないということを明白にした。

 会談で北側は個別的な問題よりも、根本的で原則的な問題を南側と確認することに力点を置いた。北側団長の権浩雄内閣責任参事が「民族優先」「民族重視」の原則を守り、民族大団結を阻む制度的、法的装置を撤廃するよう提案したのは、北が新たな情勢の下でも「わが民族同士」の理念を提示した6.15共同宣言の実践を最優先課題としていることを示している。

外部論理を排撃

 釜山での会談決裂以降、7カ月も北南当局の関係が断絶したのは、北が外部勢力と対決関係にある一方で、南がその外部勢力の論理と主張に従わなければならなかったことにある。さらに、北南の首脳が会い6.15共同宣言が発表されてから7年が経つが、その間も北南関係は断絶と修復を繰り返してきた。

 今会談で双方は北南関係を正常化し、進展させるため一連の合意をした。しかし同族間の対話が、北の非核化公約の履行と南のコメ、肥料支援とのやり取りの場として映ったとしたら残念なことだ。実際、日本のメディアは、朝・日作業部会を前にして行われた北南の会談をそのように描いている。

 6者会談参加国は、9.19共同声明履行の初期段階行動措置を盛り込んだ「2.13合意」の実践段階にある。「行動対行動」の原則に従って、相互に調整された措置をとることになっている。6者会談の枠組みの中で朝米、朝・日の関係正常化を話し合う作業部会も構成された。

 しかし、北南の当局対話は6者の合意によるものではない。6.15共同宣言がもたらした「わが民族同士」の対話だ。この観点がぶれると、外部勢力が再び民族内部問題に割り込む隙を与えることになるだろう。

大きな関心事

 一方、今会談は平壌市民の大きな関心事でもあった。「わが民族が米国や日本に歩調を合わせる必要はない」と見ている。

 北南は国際関係の変化を先取りし、外交戦を優位に進めることができるだろう。「9.19」共同声明の履行は、「6.15」統一綱領に実践の機会を提供することにつながる。

「冬のない北南関係を」 代表が交わした「春談義」

共同報道文内容

統一実現に着実な寄与を 金永南委員長、南側代表団と面談

[朝鮮新報 2007.3.9]