総連活動家と同胞ら 警視庁、富坂警察署、読売新聞社に対し抗議 |
許されぬ不当な強制捜索と暴力 4月25日、東京都文京区の朝鮮出版会館にある在日本朝鮮留学生同盟中央本部事務所と朝鮮問題研究所旧事務所に対し、日本警察当局が大型装甲バスなど車両約50台、武装警官300人を動員して不当な強制捜索を行い、その際に在日同胞に暴力をふるって負傷させたうえ、不当逮捕したことなどと関連し26、27の両日、関東地方の総連活動家と在日同胞ら約400人が警視庁、富坂警察署、そして総連の最高幹部を「容疑者」扱いにし国策捜査に積極的に加担した記事を掲載した読売新聞社にそれぞれ怒りの抗議行動を行った。一方、留学同中央は25日、不当捜索を糾弾する声明(別項)を発表した。(特別取材班) 機動隊出動させ威圧
警視庁に対しては両日、活動家、同胞らが「不当な強制捜索に断固、抗議する!」「警察当局は不当な強制捜索に謝罪せよ!」などのスローガンを叫びながら抗議活動を行った。すると警察当局は、機動隊を出動させ、また力づくで抗議さえも封じ込めようとした。 抗議団の代表らが警視庁内に入り、担当者との面会を求めると応対した警官は、「建物外で並んでいる人たち(抗議団)を、落ち着かせて日比谷公園まで誘導してくれ。でないとトラブルが起きる」などと逆に要求。さらに「言われなき抗議は受けないし、忙しければ受けない」などとの不遜な対応を取った。そして、数分後にようやく面会を受け入れた。 抗議団の代表らは席上、@不当かつ過剰に過ぎる強制捜索に対して謝罪せよA今回の容疑とはまったく関係ないすべての押収物を即時返還せよB機動隊に暴力をふるわれ負傷し、そのうえ不当に逮捕された同胞の即時釈放と面会要求C強制捜索時に、朝鮮出版会館に入っている他の会社、団体などの一切の業務を停止させた責任を取れ−などを申し入れた。これに対し警視庁公安部外事2課の担当者らは「申し入れがあったことは受け入れる」と返答するだけの不誠実な対応を見せた。 面会申し入れを拒否
抗議団一行はこの後、不当逮捕された同胞が拘留されている警視庁富坂警察署に対する活動を行った。途中、「日本当局による在日朝鮮人に対する不当な人権蹂躙行為を断固糾弾する!」「朝鮮総連に対する警察当局の違法な強制捜査を断固糾弾する!」と書かれた横断幕、プラカードなどを手に、日本市民らにアピールした。 同警察署では、すでに100余人の警官らがバリケードを張り待ち構えていた。その前で抗議団一行は「警察の暴力を絶対に許さないぞ!」「不当逮捕した同胞を即時釈放せよ!」などと力いっぱい叫びながら、拘留されている同胞を励ました。抗議団の代表らは富岡警察署員に面会を申し入れたが、不当にも対応をしなかった。 抗議活動を終え、朝大の河創国教員は、「大切な同志を救援するため、そして警察に謝罪させるため声を挙げた。われわれは最後まで闘い、勝つ」と決意を述べていた。一方、不当逮捕された同胞の妻、姉が 26日面会を要求したにもかかわらず、富坂警察署側は「弁護士を通して会わす」などと非人道的な対応をし、会わさなかった。 あるまじき「言論テロ」
読売新聞東京本社(千代田区)には100人余りの同胞、活動家らが集結し、抗議活動を行った(26日)。 読売新聞は警察当局と共謀して、「拉致」と総連を結び付けようと悪意に満ちた世論操作を行ったばかりか、総連の最高幹部らをあたかも「容疑者」のように紙面(25日付夕刊)で扱った。これは紛れもない「言論テロ」であると青年たちを中心とした同胞、活動家らは「事実無根の記事を撤回し即時謝罪しろ!」「警察権力の総連弾圧に手をかすな!」「人権蹂躙を助長するな!」と激しく抗議した。 この激しい抗議の声を背に、代表ら4人が本社に入ると広報室の担当者が慌てて応対に出た。 代表らは総連の最高幹部らを「容疑者」扱いにした記事を撤回し謝罪することを要求。いわゆる「公安情報」を鵜呑みにし踊らされた結果、事実無根の内容を掲載したのではないかと追及した。この追及に担当者らは沈黙し、ただ「上部に伝える」とだけ述べるにとどまった。 一方、この抗議活動の途中、同胞、活動家に対し警官らが制止を強制し、プラカードと横断幕を下げ、黙るよう命じた。この際、警官らは「昨日の暴挙に対する怒りの声だ」と話す同胞、活動家に対して「(従わなければ)昨日のように排除するぞ」と、にわかに信じがたい暴言を吐き捨てた。警官に紛れ、公安関係者らの姿も多数目撃された。 留学同東京都本部の高昌佑委員長は「学生たちの民族心を培う勉強や行動が、どうしたら『拉致』と結びつくというのか。学生たちに悪影響を与えようとする謀略を許すことはできない」と、徹底して戦う決意を固めていた。 [朝鮮新報 2007.4.28] |