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〈ウリ気功研究会〉 2年間の授業経て「仙遊功」指導員に

 7月20日、東日本気功協会(岡部勝平代表)の教室(東京都新宿区)で、「仙遊功」指導員資格取得のための、最後の授業が行われた。東京の足立、葛飾、中野をはじめ千葉、埼玉などの同胞女性たち10人も参加。彼女たちは2年間に渡って毎週火曜日に同協会で学んできた。27日に行われた「仙遊功」指導員資格試験には、全員が無事合格した。

「最後の授業」

2年間授業を受けてきた「研究会」メンバーたち

 18式の動功からなる「仙遊功」は、独自のゆるやかな動きで無理なく足腰のこりをほぐし、内臓強化に最も効果があるといわれ、人気が高い。

 2001年に同胞気功指導員の柳桂仙さん(東京)による「仙遊功」の方法が本紙で紹介されたことも、同胞女性たちが気功を「習いたい」と思ったきっかけとなった。

 教室には毎週10人以上が集まり、5段階からなる「健身養生功」(中、高年者向けの気功)のうち、「仙遊功」を基本に、「爽遊功」「七星功」など、さまざまな動功を学び、健康な身体作りに励んできた。

 「せっかく各地域から集まっているのだから、私たち独自の気功研究会を開いてみてはどうか」

 ある同胞が柳さんに相談した。その後みんなに呼びかけた。これにより今年2月、「ウリ気功研究会」(以下「研究会」)が発足した。現在会員は11人。

足を肩幅ぐらいに広げるのが気功の正しい姿勢

 「研究会」では中国式でもなく日本式でもない、ウリ独自の気功を研究し、同胞たちに合った健康法を提供することを目的としている。2カ月に1回、みんなで総括を行ったり、活動計画について話し合うのが決まりだ。「アリラン」など朝鮮の民謡音楽に合わせて気功をしたり、オッケチュムを取り入れてみたいとも考えている。

 20日に行われた「最後の授業」は2年間のおさらい。

 みんなが位置に立ったとたん、教室は物音ひとつせず、何ともいえない静寂感に包まれた。実践するのは「健身養生功」。「1段功」「2段功」と続き、「爽遊功」に入る。四肢をリラックスさせながらゆっくりと動かし、痛みや快感を感じるところで一呼吸。少し間をおいてからまた次の動作へと続く。

 時間がたつにつれ、みんなの顔立ちが「疲れ」でなく、優しく、穏やかになっていくのがわかる。無理のない自然な動きが心と体のバランスを保っているのだろう。

 「七星功」を終え、いよいよ「仙遊功」。ワンサイクルは17分。18式の動功をきちんとこなさなければならない。岡部先生の眼差しも真剣そのものだ。

 動作の忘れや失敗もなく無事終了。メンバーたちの間から自然と拍手がわき起こった。

気功の効果

 気功は参加者たちにどんな効果をもたらしたのか。

 姜玲愛さん(埼玉)は、「柳さんを新報で見たのが気功を始めたきっかけ。自分たちが資格を取得し、支部などで教えることができたら、いろんな人たちに普及でき、同胞高齢者たちも喜んでくれるのではないか。(気功をはじめる)前は股間節の痛みに悩まされていたが、今は調子がいい。血液の循環が良くなったのでは」と笑った。

先生に従い、ゆっくりと動きをとる。気功の動きはいたってシンプル

 虚弱体質で、すぐ風邪をひいていたというある同胞も、今はすっかり元気になったという。また、「血液再生不良の若い娘が、気功をはじめたことにより、良くなったと聞いた」と話す同胞もいた。

 「研究会」会長の李根愛さん(千葉)は、「肩こり、だるさ、不眠症などが続いていたが、いつのまにか自分の体をコントロールできるようになった。気持ちよく体を動かすことにより、ストレスが取れたのも理由の1つなのかも知れない。心と体は一心同体であるということをあらためて実感した。気功に出会えてよかった」と語った。

 柳桂仙さんは、「気功とは健康な心と体を作るもの。自分の健康は自分で作らなければ。みんなが気功を楽しんでくれたらうれしい。これからも研究を重ね、力のある限り教えていきたい」と話していた。

 メンバーたちは、各地域などで教えながら、さらにいろんな動功を身につけるため、これからも授業を受けにくると話す。

 「研究会」では、それぞれが教えあい、資質を向上させるため、11月に合宿を行う予定だ。問い合わせ=TEL 03・3888・7783。(崔良先記者)

気功とは?

[朝鮮新報 2004.8.3]