「新たな挑戦」テーマに

今年も焼肉店経営集中講座


 日本経済のデフレ不況と昨年9月に発生したBSE(いわゆる狂牛病)騒動は、これまで右肩上がりの成長を遂げてきた朝鮮料理(焼肉)業界に少なからぬダメージを与えた。しかし今年に入り、業界および各焼肉店のさまざまな取り組みと、牛肉に対する消費者の不安感が徐々に払拭されるにつれ、業界は現在回復傾向をたどっている。

 一方でBSE騒動は、今後の業界を占ううえで重要な問題を提起した。ひとつは日々高まりを見せる消費者の食に関する安心・安全志向への対応、そして焼肉店の旧態依然の経営スタイルからの脱却である。こうした意味から、朝鮮料理業界はさらなる発展と経営のレベルアップを図るため、新たな「挑戦」が求められているといえる。

 こうした業界の現状を踏まえ、今年で6年目を迎える今回の朝鮮料理(焼肉)店経営集中講座は、@いかに食の安全性を確保し、お客様の信頼を勝ち得ていくか、Aそのためには、どのような経営スタイルを創造し確立していくべきか、に焦点を絞り、経営と関係スタッフの意識改革を促す講座を目指している。

 今講座では従来の1泊2日形式をそのまま維持しながら、10月は経営者、店長を対象に、11月は経営者、料理長、キッチンスタッフ、メニュー開発担当者を対象とした講座を試みている。

 講座の全体テーマは、「心機一転! 朝鮮料理店の新たな挑戦〜START ALL OVER AGAIN(再び新たに始める)」。

 第1回講座では、「問われる経営手段」をメインテーマに10月23日、12時から朝鮮商工会館8階で開講式を行い、潟vロジェクト・ドゥ・ホスピタリティマネージメント研究所代表取締役・清水均氏の講演「心機一転! 朝鮮料理店の新たな挑戦〜リーダーに求められる意識改革と能力〜」を行う(12時10分〜17時)。つづいてグループ別店舗見学会と意見交換会を行う。

 24日は、東條経営研究所所長の東條伸一氏が「繁盛店づくりの秘訣は現場にあり〜部下を『やる気』にさせる方法とは?〜」とのタイトルで講演(9時30分〜13時)、午後は際コーポレーション椛纒\・中島武氏(「新鮮さを求める自由な発想〜『紅虎餃子房』を成功させた秘訣を探る〜」)、汲ィもに(OMONIα)代表・権東品氏(「『地域ど密着は私の経営哲学』〜焼肉も売り、姿勢も売る〜」)らの講演がある。

 第2回講座のメインテーマは、「繁盛店づくりの秘訣はホールと調理場にあり」。

 11月19日にはFSプランニング代表の押野見喜八郎氏を招き、「最近の消費動向とヒットメニューづくりの秘訣〜絶え間なく変化する消費トレンドをつかむコツ〜」というタイトルで講演を行う。つづいてグループ別店舗見学会と意見交換会を行い初日は終了する。

 2日目の20日には、恵クリニック院長・韓啓司氏の「朝鮮料理で人々を魅了する〜健康と医食同源〜」、午後には「繁盛店ヒットメニューの調理法を学ぶ」として、鞄血コーポレーション焼肉彩苑モランボン代表・゙一男氏(「心をつかむ民族料理の提供法〜野菜料理の食文化〜」)、挙剣酪ト肉処東風代表・李康浩氏(「食材を生かすオリジナル料理の提供法〜肉料理の食文化〜」)らの話を聞く。

 最後は游玄亭新宿で、食事交流会と閉講式を行う。

 受講料は1、2回ともに一人3万5000円(連続受講の場合は6万5000円)、定員はそれぞれ先着40人となっている。

 応募の締め切りは10月18日、問い合わせは在日本朝鮮人商工連合会商工部の朴、呉(TEL 03・3844・4111、FAX 03・3844・3430)まで。

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