李玉禮と仲間たち「ポジャギと人形展」

10月11、12日 東京・三木武夫記念館で入場無料


 東京・渋谷区南平台の三木武夫記念館で、来月11、12日、「朝鮮半島のパヌジル、民族の伝統文化を受け継ぎ伝える李玉禮と仲間たち『ポジャギと人形展』」が開かれる。展示会では、「子守りをする少女」「機織をする女性」「ノルティギ(シーソー)で遊ぶ子供」「麦を打つ男」など、朝鮮の懐かしい風景がよみがえる、ユーモラスで愛らしい手作りの人形作品と、ポジャギと呼ばれる朝鮮固有の包装布などが展示される。当日は、午後1時と3時に民族楽器カヤグムの生演奏も披露され、作品の即売と民芸品の販売もされる予定。

 京都・ブライダル企画ノアナの主催で行われるこの催しは、4年前から京都市で行われているパヌジル教室の講師・李玉禮さんとその受講生によるもの。今年5月に京都で開かれた展示会には、2日間にわたり480人が訪れた。

 在日1世の李さんは「パヌヂルは、ただの針仕事ではない。針と糸をもって、一針一針、時間をかけて作品を仕上げていく過程は、日本で生まれ育った2世、3世、4世たちが、自国の文化と歴史に触れるものである」と話す。

 ノアナで彼女を講師に招いたのも、朝鮮半島に古くから伝わるパヌジル(針仕事)を通じて「在日」の若い世代が朝鮮の伝統文化に触れ、それを後世に伝えていくことを図ってのこと。

 「1世のホンマモンを伝えたい―」。日帝36年の苦難の日々と、日本の地で民族性を取り戻すために、長年教育現場で血のにじむような苦労をしてきた李さんの想いは、今、形を変えて見る者の心を和ませてくれる。

 問い合わせ=TEL 075・841・0104

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