大阪朝高50周年

全同胞の力で民族教育発展を


 大阪朝鮮高級学校創立50周年記念行事が2日間にわたって盛大に行われた。記念祝賀宴が21日に都ホテル大阪で、記念大会と連合同窓会が22日、大阪朝鮮文化会館で行われた。大阪朝高50周年の歴史を振り返りながら、21世紀の新たな民族教育発展のための里程標を示し、全同胞が一丸となって民族教育の新たな一歩を踏み出そうとの決意を表明したイベントとなった。

真の国際化へ連携深める

 祝賀宴には、総聯中央の呉亨鎮副議長、総聯大阪府・奈良県・和歌山県の各本部委員長、大阪朝鮮高級学校・金弘輝校長をはじめとする各学校校長と教育会会長、各支部・朝青本部・女性同盟本部委員長、府商工会役員と地域商工会会長・理事長、青商会をはじめとする本部管下団体責任者らが参加した。約400人が集まり、終始和やかな雰囲気のなかで行われた。

約400人が集まった記念祝賀宴

 在阪外国公館、泉大津市長、大阪府・市をはじめとする各自治体代表、教育委員会、教育長、国会議員、大阪市議会議長をはじめとする府・市議会議員、学校長、大阪高体連をはじめ、政界、言論界、学界、労働組合など、各界の来ひんが招かれた。

 祝賀宴ではまず、大阪朝高が歩んできた50年の道のりをまとめたビデオを上映した後、同校生徒たちによる公演が行われた。続いて金校長があいさつ。来ひんのあいさつも行われ、大阪府知事の祝辞が代読された。最後に、総聯大阪府本部の呉秀珍委員長が祝杯をあげた。

 大阪府教育委員会事務局・教育振興室の山崎彰学事課長は「日朝首脳会談を通じて日本人拉致の事実が明らかになったことで懸案が持ち上がっているが、高校生同士は共に歩んでいくことが大事だ。真の国際化のためにも同校とは強い連携を保っていきたい」と話した。

 大阪高体連ボクシング専門部・岡田成二委員長は「日朝関係は今が大変なときだが、日本と朝鮮学校の生徒たちがスポーツを通じ交流することによって、いろいろな壁が取り払われればと思う」と語った。

 記念大会には学父母、教職員、生徒、卒業生ら計2000余人が参加した。総聯中央の徐萬述議長が参席しあいさつした。金校長の記念報告に続き記念事業実行委員会・李宇真共同代表が報告した。祝電が紹介された後、徐議長が共同代表に感謝状を伝達した。

 文化会館の玄関前には、50年間の歴史をつづった写真、各分野で活躍する生徒たちの写真が展示された。大会に参加した同胞らは新たに改修された校舎や文化会館、教育施設の様子も見て回った。

 大会後、50周年記念公演「世紀を越え、永遠なる未来へ」が行われた。

 舞台でさまざまな演目を披露した生徒たちの姿に、客席は大いに沸いた。またフィナーレでは生徒らが観客席の同胞とともに、踊りの輪を作り会場を盛り上げた。

 午後には連合同窓会が行われ、同校卒業生たち約300人が集まった。はじめに連合同窓会の金永八会長があいさつした後、祝杯をあげた。会場では卒業生たちが期別に食事をしながら懐かしい話に花を咲かせ、楽しいひと時を過ごした。

 23期卒業生の康幸子さん(42)は「こうやって久しぶりにみんなで集まると本当に朝鮮学校に行って良かったと思う。民族の代を受け継ぎ育っている生徒たちの精神は50年が経った今でも変わっていないことを、公演を通じて感じることができた」と語った。
(金明c記者)

1日も早い朝・日正常関係を

総聯中央・徐萬述議長があいさつ

 大会であいさつした総聯中央・徐萬述議長は大阪朝鮮高級学校創立50周年を迎える長い歴史のなか、教育事業で大きな成果を残してきたとしながら、学生たちと教職員、同胞学父母と卒業生にお祝いの言葉を述べた。

 議長は9月17日、歴史的な「朝・日首脳会談」が行われ、両国間は新たな転換期を迎えており、今回「拉致問題」の事実に関してはとても遺憾に思う、半世紀もの間に深く刻みこまれた不幸な過去の傷跡を取り除き、国交正常化交渉を具体化し、1日も早く正常な関係を築かなければならないと話した。

 議長は大阪朝高は50年もの間、これまでいろいろな分野で活躍する人材を多く輩出しており、急速に変化発展する新たな要求に応えるために、全同胞の力で教育事業を新たな段階に発展させていこうと強調した。

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