おぎオンマの子育て日記

「サンホは消防車やねん」


 毎日、アッパかオンマが、絵本の読み聞かせをする。チユニは、全文覚えていても、読んでもらうのが好きだ。サンホは、読んでもらって気に入った本を、めくりながら、自分で語るのを好む。没頭すると周りが見えないようだ。

 車の後部座席に座っているときに、外を見ながら「あれ見て」と何度も言うので、「運転中は見られないから、サンホが見たものを口で言ってね。」と言うと、猛スピードで「車、車、トラック、おっちゃん、木、車…」と滑らかだ。散歩で消防署の前にさしかかると、「オンマ、サンホは消防車やねん」と言う。ぱっと駆け出して、消防車とむかい合って立つと、大音声で「ウーカンカンカンカンカン、ウーカンカンカンカンカン」と、なり切っている。道行く人は振り返り、消防署員は笑いをかみ殺している。しばらくして、「サンホ、もう行こうか」と促すと、「サンホ」ではなく、「消防車」と呼べという。トイレでおしっこをしながら、なにかつぶやいている。聞き耳をたてると「遠くへ、近くへ、まっすぐ、プルプル、終わり」。

 サンホはしゃべること、なりきること、友達と遊ぶことが大好きだ。サンホがいると、明るくなる。家族の中でも、ご近所でも、そんな存在だ。それが、ミリョンの誕生を機に、泣くことが多くなった。食事時には、これが嫌いだといっては泣き、トイレに行けば、汗で張り付いたパンツをうまくおろせないといっては泣き、眠たいといっては泣く。

 チユニの時にも一時期こんなことがあったように思う。それでも私は、今のようにしかって泣き止ませたりはしていなかった。サンホは、こうあるべきという思い込みのせいで、余計に腹がたつのかもしれない。反省しよう。

アッパのひとこと

疲れるゲーム

 「目をつぶり、いつも歩いている道を想い起こし、何が見えるか話し合う」というゲームを娘とした。駅までたどり着いた時には、2人ともへとへとになっていた。もう当分しないだろう。わが家から駅までは徒歩20分の坂道。よく歩いている。

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