新世紀商工会創造運動(2002.7.1〜2003.3.31)
顧客名簿の整理を代行
東京都商工会(焼肉フェスタ事務局)
関東を中心に1都11県で、各商工会のバックアップのもと4月末から1カ月間にわたって開催された「焼肉フェスタ2002」。BSE(いわゆる狂牛病)問題で落ち込んだ牛肉の消費回復の 起爆剤
として同胞業者がスクラムを組んで企画したもの。これを機に、東京都商工会内に設けられた同実行委員会東京事務局ではフェスタ参加店を対象に、期間中収集した顧客名簿の整理代行を行っている。名簿は、新メニューの紹介、バースデーサービスや開店記念キャンペーンなどの案内、年賀などを送る際のダイレクトメールとして活用できる。都商工会が奨励している名簿整理事業と、すでにダイレクトメールを使って販売促進につなげている実例を紹介する。(羅基哲記者)
焼肉フェスタには、約1000の焼肉店舗が参加し、東京事務局管内(23区)からは350店舗が名を連ねた。うち8割が商工会会員で、他は一部日本人を含む非商工会会員。参加店のフェスタに対する反響は好評で、「受身の経営から攻撃型の経営へと転換する必要性を感じた」「こうした機会、情報を引き続き提供してほしい」などとの声が多数寄せられたと、同事務局の高光賢さん(都商工会商工部副部長、29)は言う。 ちなみにフェスタ終了後、足立、葛飾などの地域では焼肉業者間の交流会などが開かれ、情報・意見交換などを行っているという(中央・江東地域では以前から実施)。 BSE問題を乗り越え、さらなる発展に各同胞業者が積極的な動きを見せるなか、顧客名簿の作成、活用は、さらにもう一歩踏み込んだ営業を展開するきっかけになるのでは、と高さんは指摘する。 事務局では、顧客のID、氏名、生年月日、年齢、郵便番号、住所、職業、性別、家族構成、電子メールアドレスのほか、従業員の対応、値段、来店頻度、お気に入りメニューベスト3、店への意見などのデータを収集。名簿整理を依頼すると、男女、年代、誕生月、来店頻度別の名簿と、各種アンケートおよび分析の結果を男女、年代、来店頻度別にまとめて受け取れる。 顧客名簿の整理は名簿数500件以内で3万円、501件目以降1件に付き10円プラス。フロッピーでの受け取りの場合、フロッピー代として別途500円が必要。 名簿は東京事務局あるいは地域商工会で作成する。 葛飾商工会では、「データを預かり必要な時にダイレクトメールを作成して発送することも可能」(金恵玲さん、25)と言う。 問い合わせは東京事務局(都商工会内、TEL 03・3842・6711)まで。 高さんは、「この事業は、『新世紀商工会創造運動』の目標の中で掲げられている経営支援の一環でもある。またフェスタには少なからぬ非会員も参加したが、料理講習会などのイベント情報を知らせながら、関係を密にしていきたい」と語っている。 |