それぞれの四季

ソウルの6日間

尹美生


 この度「韓国女神学者協議会」の招きで、ソウルで開かれた「平和と統一のための出会いの広場」という会議に参加する機会を得た。

 いつか行くことがあればと3つ望みがあった。1つはアボジの故郷に行き、ルーツを確かめること。2つめはナヌムの家の日本軍「慰安婦」のハルモニに会うこと。3つめは、小さい声で言うが、本場の朝鮮の味を思い切り堪能すること。そのどれもが実現でき、忘れられない6日間となった。

 1日目、ナヌムの家のハルモニが毎週水曜日に日本大使館の前で行っている522回目の水曜デモに参加した。9人のハルモニたちが座り、その回りを支援者たちがたくさん取り囲んでいる。

 「私たちも日本で闘っています」とアピールしたがハルモニたちの受けた傷と闘いに比べれば、語るものはない。「体をいたわって頑張って下さい」と述べ、昼食を共にした。2日目はキリスト教関係者たちとの会議だったが、牧師たちの統一に寄せる熱意、故文益煥牧師夫人の朴容吉女史の力強い話に聞き入り、食事の後も皆で膝を交えて話は尽きなかった。あと、故郷訪問では、アボジの生まれた家も見て、墓参りもし、親戚たちと楽しく過ごした。本当にしゃべって笑って泣いた6日間だった。

 この間、一番痛切に感じたことはやはり言葉だ。言葉が通じるから情も生まれ、理解も深まった。出会えば統一も始まっている。ちょうど、平壌から帰ってきた息子を交えて、北と南の話に花が咲いた。親として子供たちに残すもの、それは統一された祖国と子供たちがその未来の祖国で活躍してほしいという願いだ。(事務員)

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