11月開催、青商会フォーラムの目玉、吉本芸人とジョイント公演

大阪で出演者選ぶオーディション


11月に向けてがんばるぞー!(写真はいずれも金致萬さん提供)
「趣味は?」「特技は?」。吉本興業の脚本家・檀上茂さん(左)の審査を受ける
 11月に大阪で「ウリ民族フォーラム」を開く在日本朝鮮大阪府青年商工会が23日、フォーラムの目玉、吉本新喜劇と在日同胞のジョイント公演「コリアタウン物語」の出演者を選ぶオーディションをアピオ大阪で開催した。「ミレ(未来)スマイルサポート」をテーマに11月23日に行われるフォーラムでは、ほかにもフォーラム「世界から見た在日同胞社会」やピョンヤン学生少年芸術団の公演を予定している。

 「物語」の舞台はコリアタウン。主人公は小さなキムチ屋を営む朝鮮のオモニだ。キムチ屋の裏にある古い倉庫は同胞の子どもたちに民族文化を教える学び舎になっている。そんなある日、大手スーパーが大量生産されたキムチを引っさげ、店舗拡大に乗り出す。その片棒を担ぐ強面の悪者たちがキムチ屋を立ち退きさせようと騒ぎを起こす。トンポたちはキムチ屋と倉庫での民族教育を守るため、立ち上がるのだが…。

 脚本・演出を手がけるの檀上茂さん。吉本興業で40年にわたって3000本の脚本を書き上げた吉本新喜劇の草分け的存在だ。「在日コリアン」ものは初めてで、生野のコリアタウンや大阪朝鮮第4初級学校を訪れ構想を練ってきた。

 オーディションには小学校の児童や40代の女性、日本学校出身の青年ら30余人が挑戦。檀上さん、高元亨・大阪青商会会長、演出家の金智石さんら6人が審査員を務め、職業や趣味、特技などを質問していった。

 「チャンゴが得意」「吉本の役者さんと舞台に立ちたい」と積極的に自分をアピールする同胞や、初めて体験するオーディションに緊張する面々も。合格発表後には参加者が集まり「チャルハジャ(がんばろう)!」とシュプレヒコールを叫ぶ盛り上がりぶりだった。

 吉本からは主人公を務める未知やすえさんら8人の俳優が出演する。脚本は9割が日本語だが、メインのセリフは朝鮮語だという。

 オーディションを見守っていた府青商会常任幹事の金致萬さん(42)は、「大阪と言えば笑い。子どもたちの未来を応援するフォーラムをユニークにアピールしたい」と話していた。

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