金正日総書記、ロシア・極東地域訪問
プーチン大統領と会談、さらなる関係強化に合意
金正日総書記(朝鮮国防委員会委員長)とロシアのウラジミール・プーチン大統領の非公式会談が23日、ウラジオストク市で行われ、両国親善関係をさらに発展させることで合意した。ロシア連邦極東地域を訪問するため、20日出発した総書記一行は、コムソモリスクナアムーレ市(21日)、ハバロフスク市(22日)を訪問した後23日、ウラジオストク市に到着した。総書記は、ロシア連邦極東地域の訪問を終え、帰途ハサンを通過、24日朝鮮に帰国。同日、羅先市に新たに建設された朝ロ親善閣を参観した。
鉄道連結など討議 プーチン大統領は会談で、金正日総書記の極東訪問を熱烈に歓迎し、今回の訪問がロ朝親善協力関係をよりいっそう拡大、発展させるうえで重要な契機になると指摘した。 金正日総書記は、極東地域訪問が成功裏に進められるよう、深い関心をはらってくれたことに対し謝意を表した。 会談では両国の情勢について話し合われ、朝ロ関係が発展していることについて評価した。また、相互の関心事となる国際問題に関する意見交換もなされた。また、朝ロ関係を新たな段階に発展させたのは、両国人民の一致した念願であるとしながら、2000年に平壌で調印された朝ロ共同宣言と2001年モスクワで調印された朝ロモスクワ宣言、それに朝鮮とロシアの親善、善隣、および協調に関する条約の精神に沿って、東北アジアと世界の平和と安定、両国の繁栄と平等な互恵的協力を築いていくための親善関係を発展させていくことでも合意した。 金正日総書記とプーチン大統領は、朝鮮の鉄道とシベリア横断鉄道の連結問題をはじめとする両国の協調関係をさらに発展させるための一連の問題について討議した。 同日、プーチン大統領はウラジオストク市の招待所で、金正日総書記のために晩さん会を催した。 各機関、施設を参観 金正日総書記は極東地域訪問中、さまざまな機関や施設を参観した。コムソモリスクナアムーレ市では、ガガーリン記念航空機製造工場やアムール造船所を参観、訪問録に「工場発展の栄えある行路に敬意を表する。2002・8・21 金正日」(ガガーリン記念航空機製造工場)「長い歴史と栄えある伝統をもつここの造船所の労働者たちにあいさつを送る。2002・8・21 金正日」との直筆を残した。金正日総書記はその後、都市の最初の開発者記念碑に花かごを進呈した後、遊覧船でアムール川を航行しシャルゴルキャンプ場を参観した。 ハバロフスク市では化学製薬工場と有限株式会社アムール・ケーブルを参観し、ロシア正教の聖インノゲンチ・イルクーツキ寺院を見て回った。午後にはウォロチョフ師団を訪問し、戦闘栄誉博物館や軍事装備、軍人の訓練などを参観した。 金正日総書記は軍人の訓練成果を祝賀し、部隊に「偉大な伝統を受け継いだ師団に栄光をささげる。2002・8・22 金正日」との親筆を残した。 23日訪問したウラジオストク市では、貿易港、ショッピングセンター「イグナット」などを参観した。また、港に停泊している太平洋艦隊の艦船「アドミラル・パンチェレエフ」号を訪問、艦の戦闘技術装備と内部を見て回り、海兵隊の実動訓練を参観した。 24日に帰国した金正日総書記は、羅先市に新たに建設された朝ロ親善閣を参観、歴史的に築かれてきた朝ロ親善協力関係をさらに発展させなければならないとしながら、両国親善の象徴である朝ロ親善閣を広く利用するうえでの具体的な課題を提示した。 金正日総書記のロシア連邦極東地域訪問は、伝統的な両国関係をさらに発展させるための、新たな転換の契機を作った画期的なものであり、朝ロ親善の年代記に輝かしく記録されるだろう。 |