日本軍国主義復活の危険性を告発する(上)

朝鮮中央通信社報道


 朝鮮中央通信社が5日に発表した、「日本軍国主義復活の危険性を告発する」と題する報道の要旨を2回に分け紹介する。

 日本帝国主義が第2次世界大戦で敗北してから57年になろうとしている。

 20世紀前半期の日帝の侵略史を再び冷静に顧みている人類は、新世紀にそのような略奪戦争、血の歴史が繰り返されないよう切望している。

 しかし日本は、人類の一致した志向と念願に反して今も、「大東亜共栄圏」の夢を実現するための再侵略野望に浮かれており、アジアと世界の平和を脅かす軍国主義の復活に執着している。

 日本は、世界的範囲でもっとも危険な2大戦争勢力の1つとして台頭しており、過去の侵略史を再現し、アジアで独占的支配権を確立しようと狂奔している。

 朝鮮中央通信社は、歴史の厳しい裁きを受けて埋葬された軍国主義を復活させ、軍事大国化、核武装化をはかりながら海外侵略の道をひた走っている日本反動層の犯罪行為を解剖する。

 日本反動層は何よりもまず、自国民に軍国主義思想と再侵略熱を吹き込むための策動に狂奔している。

 最近日本では、特別委員会を設置して「第2次世界大戦戦没者追悼碑」を新たに建立するという前例のない決定を採択した。

 これは、日本反動層が東京の中心にある「靖国神社」に葬られた軍国主義の亡霊を21世紀に本格的によみがえらせようとする犯罪的企図の発露である。

 1869年に「天皇」の指示によって設けられた「靖国神社」には、日清戦争以前から第2次世界大戦に至るまでの期間に、アジア侵略戦争で死んだ数百万人の名簿と侵略戦争に責任のあるA級戦犯、特に太平洋戦争を起こし、指揮した日本軍国主義の頭目である東条英機の位牌がある。敗北後、日本で「靖国神社」は当然、軍国主義の象徴となったし、政治家の同神社参拝は軍国主義復活の動きとして犯罪視されてきた。

 しかし今、日本では、「靖国神社」への参拝熱気がいつにもまして高まっている。今年の4月21日、首相の小泉が「靖国神社」に公式参拝し、23日には91人の与野党国会議員が彼の後に続いた。

 小泉は昨年4月、首相就任にあたり「靖国神社」参拝を公約し、同年8月13日にこれを強行し、88人の国会議員が次々とここを訪れて戦犯のめい福を祈った。

 日本で公式人物らの「靖国神社」参拝は、非常に鋭敏な政治問題として内外の強力な抗議を呼び起こした。このためしばらくの間、首相の神社参拝は主に「個人の資格」や「非公式」で行われた。

 ところがここ数年間は、首相自らがあらゆる仮面を脱ぎ捨てて、誰かの顔色をうかがうこともなく公式に参拝しており、多くの閣僚と国会議員が先を競って集団的に押しかけている。

 日本では、当局のひ護のもと、各種の右翼反動団体がわがもの顔にふるまいながら、軍国主義思想を大々的に宣伝している。その数はおよそ数百に達しており、数十万人のメンバーを網羅した大規模の団体だけでも10余あるという。

 これらの団体は一様に、「天皇制」に基づいた「日本の伝統的な価値観」を確立すべきだと主張しながら、過去の戦犯を「愛国烈士」「英雄」として押し立てるなど軍国主義賛美に熱を上げている。

 日本の右翼反動団体はとくに、歴史教科書をわい曲、修正して過去の侵略史を美化、粉飾することにより、歴史偽造者としての醜悪な正体を余すところなくさらけ出しており、これを通じて新世代を侵略思想で洗脳するのに主なほこさきを向けている。歴史教科書のわい曲、修正には「日本を守る国民会議」「新しい歴史教科書をつくる会」が突撃隊として先頭に立っている。

 日本反動層は、1950年代中半期から本格的な歴史わい曲にとりかかり、その間、数回にわたって歴史教科書を大幅にわい曲、修正した。

 問題は、日本当局がこうしたわい曲、修正を巧妙に操っており、わい曲された歴史教科書を数回にわたって公式検定で公然と通過させているところにある。

 日本当局は昨年、独島(いわゆる竹島)を日本領土と記した中学校用歴史教科書を通過させたのに続き、今年4月9日には、侵略と犯罪の歴史を全面わい曲し、美化、粉飾した高等学校用歴史教科書「最新日本史」をまたしても検定で公式通過させた。

 これには、過去日本が働いた恥ずべき犯罪行為を歴史の闇に葬り、育ちゆく新世代に軍国主義思想を吹き込んで海外侵略にかりだそうとする右翼保守政治家の陰険な企図がひそんでいる。歴史わい曲行為それ自体は、歴史科学の神聖な理念と使命に対する重大な冒とくであり、犯罪行為である。

 日本では、過去の侵略史を美化し、軍国主義亡霊をよみがえらせるための反動的な映画が制作、上映されている。

 代表的な映画としては、悪名高いA級戦犯である東条英機の娘がシナリオを書いた反動映画「プライド 運命の瞬間」が挙げられる。日本の戦犯に対する極東国際軍事裁判所の裁判過程があらすじの映画は、東条英機を「英雄」として賛美することにより、日本国民のなかで軍国主義に対する幻想を助長する目的から制作されたものである。

 日本反動層は1999年8月、軍国主義象徴の1つである「日の丸」を日本の国旗、「君が代」を日本の国歌として合法化した。
 「日の丸」は、「明治維新」直後の1870年から第2次世界大戦で敗北する時までの日本の国旗であって、旧日本軍はこの旗を掲げて数千万人のアジア人民を無残に殺りくしたし、「君が代」は「天皇」崇拝とその統治を賛美する歌であって、日本軍国主義の敗北と共に当然 葬られるべきであった。
 ところが日本反動層は、「日の丸」を国旗、「君が代」を国歌として合法化し、軍国主義復活の思想精神的基礎を確立した。

 日本反動層は、アジアにおける支配権を確立するため「自衛隊」を正規化し、軍事大国化、核武装化策動を強化している。

 日本好戦勢力は、「防衛庁の格上げ」問題を引き続き論議しており、防衛白書に公式に明記しようと企んでいる。

 「防衛庁の格上げ」問題とは、防衛庁を防衛省に格上げして日本の武力を完全な正規軍に発展させるということである。これは、軍事大国の完全な地位を占めて、海外侵略に出るための日本の野心的な軍国化策動がすでに国家政策に転換していることを示唆している。

 日本は、「自衛隊」を正規武力に発展させるため、これまで軍事費を系統的に増やし、今では軍事費支出において米国に次ぐ世界第2位の地位に上がった。

 日本当局は、2000年代に入ってから軍事費支出の増加に前例のない拍車をかけ、2000会計年度には4兆9356億円、2001会計年度には4兆9553億円、2002会計年度には4兆9560億円の軍事費をそれぞれ割り当てた。2001〜2005年「中期防衛力整備計画」期間には、25兆1600億円が軍事費に充てられるという。

 1980年代の同じ期間に比べほとんど2倍に達するこうした膨大な軍事費支出は、日本が武力増強策動にどれほど血眼になっているかをそのまま示唆している。

 日本が軍事費を絶えず増大することにより、「自衛隊」武力はこんにち、比べようもなく強化された。

 アジア制覇のための日本の軍事大国化政策でもっとも重要な目標の1つは核武装化である。

 日本反動層のなかからは、「非核3原則」(核兵器の製造・保有・搬入禁止)を無視し、核兵器を保有すべきだという危険きわまりない妄言が相次いで飛び出している。

 朝日新聞(6月17日付)によると、日本では久しい前から核武装の可能性を模索する研究が極秘に行われてきた。日本は1967年から1970年までの間に核政策に関する基礎研究を、1995年からは核武装に対する研究を本格化した。

 日本には1998年末現在、52の原発があるが、ここからは毎年プルトニウムを10トンほど生産できる核廃棄物が出ている。日本はかつて、英国とフランスから多量のプルトニウムを購入した。

 国際環境保護団体の「グリーンピース」関係者が最近明らかにしたところによると、日本は現在、38トンのプルトニウムを備蓄しており、2020年までに110トンを保有することになるという。日本は、長期的に400トンのプルトニウムの備蓄を目標としている。1トンのプルトニウムから、120個の核弾頭が製造可能だと推定すると、日本が決心して核弾頭の製作に取り組むなら、瞬く間に核大国になるであろう。(朝鮮通信)

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