ビデオ「ハッキョ」を観て


人間の基盤とは何か示す

 私は息子3人を朝鮮学校に通わせる学父母(2世)である。ビデオ「ハッキョ」を観て、感じることが多かった。

 まず、子供たちを朝鮮学校に行かせるのは当然なことだと思う自分自身に、何か大きな誇りを感じた点である。

 日本学校と比べてそう思うのではなく、人間の成長過程で最も貴重な姿勢と観点≠ビデオが語っているかのように思えた。

 事実、何日か前に中級部から娘を日本学校に行かせようとした人がこのビデオを観て、その考えを改めたケースもある。

 他方、日本学校に子供を入れる同胞たち、とりわけ朝鮮学校の卒業生たちがこれを観たらどう感じるのだろうか、という思いにもとらわれる。

 今直面する各地の朝鮮学校の統合問題。事実、少子化問題があるとはいえ、朝鮮学校の卒業生が懐かしい母校に子供たちを全部入れると、統合ではなく反対に増設しなければならないだろう。

 驚くべきことに、わが子が通う朝鮮学校に隣接する日本学校の在校生の80%が在日同胞の子供たちだという。

 朝鮮学校の卒業生が子供たちを母校に入学させない理由は、教育内容、教育費、登校距離、学校資格……など数々理由があるようだが、この問題にもビデオが明確な答えを出している。

 結局、「朝鮮人として生きない」という人を除いて「朝鮮人として生きよう」とする人たちは当然、子供たちを朝鮮学校に入れることになろう。

 最後に将来も朝鮮学校を守るためにも、多くの父母たちが考える「朝鮮学校に入れる理由」を整理して、ビデオとうまくかみ合わせて子供を朝鮮学校に通わせる活動の重要な資料にできるはずだ。より多くの人たちが、このビデオを観て、大きな勇気を得て、「学校を愛する運動」により積極的に立ち上がってほしい。
(李英好 大阪居住 薬店主 42)

孫娘をウルハッキョに

 ビデオ「ハッキョ」を観た。コンパクトにまとめられているわりには非常に豊富な内容の作品だった。

 わが家には長男夫婦(嫁は日本人)に孫娘が1人いる。折りにふれて、孫は朝鮮幼稚園に入れて、せめて高校までは民族学校に行かせた方が将来在日として生きてゆくためには絶対欠かせないことだと言い聞かせている。

 嫁から「ビデオ観ました。大変良い内容でした」と言われ、うれしく思った。また、朴三石著「海外コリアン」もなかなか、専門的に分析されていて大変参考になった。
(株式会社映像ハヌルプロデューサー・李義則 63 埼玉県)

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ビデオ「ハッキョ」問い合わせ=ろこもーしょん(TEL 045・371・7112)

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