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最高人民会議常任委員会の金永南委員長がインドネシア、リビア、シリア3国に対する「友好親善」訪問を終えた。インドネシアはいわずと知れた2億近い人口を持つ東南アジアの大国である。第2次世界大戦後、現メガワティ大統領の父、スカルノ氏は金日成主席らとともに非同盟運動の一翼を担った。60年代に金正日総書記が主席に同行してジャカルタを訪問したのは知られた話である
▼リビア、シリア両国もこんにちまで汎アラブ、反米・自主を鮮明に掲げてきた。シリアの故アサド大統領、そしてリビアの最高指導者カダフィ大佐はいずれも朝鮮を訪問し、金日成主席との間に厚い親交関係を結んだ。今回の3国歴訪時にはあらためて、反米・自主、そして首脳同士が温めてきた長年の友好関係を再確認しあった ▼1991年のソ連崩壊後、米国一極主義が大手を振り、各国のとくに経済が次から次へと米国の多国籍企業の餌食にされ、結果として米国に立て付くことが困難になるなか、主体性を持って国造りを進めるこれらの国が「友好親善」を深めたことの意義は決して小さくない ▼さらにはまもなくロシア外相が訪朝する。中国共産党の対外関係を一手に仕切る対外連絡部代表団も平壌入りしている。今年上半期の、ロシア、中国と朝鮮との人的往来をつぶさに見ていると、その活発さは近年にないものだ▼8.15祖国解放記念日に向けては、北と南の民間による合同行事開催の実務接触も着々と進められている。マスコミが好んで使う朝鮮の孤立感は、みじんも感じられない。(彦) |