おぎオンマの子育て日記

おまじない


 1年生のチユニが水ぼうそうにかかった。目の裏にまで、ブツブツが出て痛ましい。シャワーで1日の汗を流したあと、石膏のような白い薬を、水疱に点々と塗る。

 まじないのために、泥で体に絵を描く部族がいたのではないかと思い、まねてみようと思い立つ。1つ塗るごとにひとつ、子供のために願うのだ。「水ぼうそうが早く直るように」から始まって、彼女の行く末を思いながら、出産や老後のことまで願い、作業が終わる。

 中には娘のためか、私のためか疑問に思うような願いもあり、われながらおそろしくなる。そんな事とはつゆ知らず、本人は昼寝をしている弟と妹のそばで、何やら切ったり貼ったりしている。

 目を覚ました3才の弟に、自分の自由帳を渡す。のぞいて見ると、「サンホへ プレゼント」と書いてある。ページをめくると、お中元の広告から切り抜いた果物やジュースがのり付けしてあって、「みるだけみてね」と書いてある。もらった方は「ありがとう。ヌナ」と大喜びだ。聞いてみると、自由帳をあげるわけではないのだ。そんな物がうれしいのか。姉弟の交情に、オンマの入る余地はないらしい。

 チユニの期末試験の始まった日、サンホに水疱が出始めた。みるみるうちに増え続け、頭から足の裏に至るまで、水疱に埋め尽くされてしまった。病院へ行くと、「お姉ちゃんが出た時から72時間以内だったらワクチンが効いたのに。この子もうつってるわね」と、4カ月のミリョンを指す。チユニの担当医は教えてくれなかった。学校から帰ったチユニが、サンホを見て悲鳴を上げる。ミリョンにもポツポツ出始めた。暗い気持ちになる。しかし薬を塗り始めると、ついつい願い事が頭に浮かんでしまう。

アッパのひとこと

絵本の読み聞かせ

 忙しい中、少しでもこどもたちと時間を共有するために、絵本の読み聞かせを日課にしている。最近のヒットは、「じごくのそうべえ」。この本は、アッパが読むと迫力があり、こどもたちも目を輝かして集中する。忙しいアッパにおすすめだ。

オンマ…李明玉(33) アッパ…韓哲秀(33)
子供…至潤(6)、翔昊(3)、美玲(4カ月)

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