南朝鮮・米軍の女子中学生れき死事件

友達を返して!遺族、友人ら涙の叫び

米軍は凶悪な犯罪集団


 6月13日に起きた駐「韓」米軍が2人の女子中学生の命を奪った非道極まりない事件から約1カ月。いまだ事件の徹底的な真相究明と米軍に対する法的処罰は下されておらず、遺族らは娘を失った悲しみと憤りを抑えきれないでいる。

 2人の命を虫ケラのように奪った米軍は、「公務中の事故」であり、在「韓」米軍地位協定により捜査・裁判権は米側にあるとして、加害者の米兵の身柄を保護下に置いたまま一方的な調査結果を発表。さらには「訓練については地元住民に事前に知らせていた」と責任逃れの嘘発言までした。

 亡くなった2人と同じ中学校に通う生徒は、「悔しさが込み上げてきます。まだ14歳にしかならないのに…。新聞はこの事件をなぜ大きく扱わないんですか、隅の方に小さく出ただけじゃないですか。せめてこの事件が大きく扱われたらと思います。そして、この悔しさが世の中にもっと知られるべきだと思います」と話した。また、京畿道議政府市のある市民は「沖縄で米軍による少女暴行事件が起こった時に、クリントン大統領は謝罪をした。なのに、ブッシュは私たちの娘が2人も殺されたのに、謝罪の一言もない。みんなと力を合わせて最後まで闘い、必ず謝罪をさせたい」と話した。

 友を奪われた生徒たちをはじめ、司令部前で地元住民らの抗議行動が続く中、ラフォット在「韓」米軍司令官は事件発生から3週間後の4日、「米軍は、この悲劇的な事故に対する全面的な責任があることを認め、遺族に心から謝罪する」との声明を発表した。しかしこれは、事件の根本的な解決にはつながらない。米軍とブッシュ政権は、問題解決に向けて南朝鮮と住民たちに誠意ある行動をいまだ全く示していない。

 現在、南朝鮮の市民団体らは、ブッシュ大統領の謝罪と加害者に対する法的処罰および被害者への賠償、刑事裁判権の放棄、共同真相調査団の構成、キャンプハウスの閉鎖と事故再発防止対策の樹立、不平等な「韓米行政協定」(SOFA)の改正を強く求めている。

 南朝鮮に米軍が駐屯して57年。殺人、強盗、密輸、麻薬、放火など、その犯罪件数は10万件を超えると推定されている。92年の尹今伊氏殺害事件で見られるような、基地村女性たちに対する強姦や暴力などの性犯罪も続発している。今回のこの痛ましい事件を見ても、米軍こそは、凶悪な犯罪を正当化、隠ぺいする組織化された侵略集団である。朝鮮民族にとって耐え難い苦痛と苦難の根源が米軍であることを示すものだ。
(金潤順記者)

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