それぞれの四季
チマ・チョゴリ
尹美生
4月の呉清江さんの投稿「私がチョゴリを着る理由」を見て、「もう一人の私がいる!」と細い目をまん丸にして読んだ。私も子供4人、毎年のようにある入学式、卒業式、成人式には必ずチョゴリを着ていくと心にきめている。
まず、何を着るか迷わなくていい。経済的にも助かる…イヤイヤそういうことではなく、私がチョゴリを着る理由―それは日本学校で通名でセーラー服で過ごしたオモニが、朝鮮大学校に入り、初めてチマ・チョゴリを着て、本名を名乗った時、どれだけ嬉しかったか、そのチョゴリの優美な曲線に憧れ、朝鮮民族に誇りを感じたか、その思いを子供に伝えたい。写真は永遠に残る。しかし、卒業式などで着ているのは中学で2、3人、朝大で3、4人、成人式では1人であった。寂しい思いは否めない。 先日南朝鮮から来た親せきが家に泊まった時、朝、チョゴリ姿の娘を見て驚いた様子で、「これが制服かわいい!」と言った。もちろんここぞとばかりに日本でもこうして朝鮮人として育っているんだと力説した。また、南朝鮮から嫁いで来た友人は初めて出会った時、総聯の人には角が生えてるような教育を受け怖がっていたのが、ウリハッキョの学芸会でチマ・チョゴリを着て踊る子供たちの姿に涙を流して感動し、その後すぐ自分の子供も入園させた。 百の言葉にも勝るチマ・チョゴリ! 今日もチョゴリのオッコルムをなびかせて自転車を走らせる子供たち。ゆがんだ日本社会の中で暴漢に傷つけられることなくたくましく育ってと願いながらチョゴリ賛歌はつきない。(大阪・事務員) |