学校運営の解決策探る
東京・教育会理事らが経験交流
第3初級の李英銖会長、第5初中の金浩一副会長、第2初級の李在述副会長ら教育会理事をつとめる有志らが「各学校の運営の実態を知り、改善に向けた知恵を分かち合おう」と呼びかけた。9校の教育会会長と理事、校長、保護者50人が集まり金守埴・総聯東京都本部委員長も同席した。 集いでは各学校の教育会代表が学校運営資金をどのように工面し財政基盤を構築するための抜本策をどう考えているのかを順次報告した。各学校の収入、支出をまとめた資料が配布されたため、収入の中で地方自治体の助成金や事業収入の比率が高い教育会に対して「行政とどのような関係を築いているのか」などの質問が相次いだ。 第6初級教育会の李哲副会長は、地域同胞や同胞商工人らによる「未来企画」の寄付で学校が運営されているが、年間予算中400万円が不足しているとしながら「地域の同胞で支えるしか打開策はない」と指摘した。また、生徒数の減少を食い止めるためにも近年休校が続く城南地域における民族教育を再建する必要があると語った。 数年前まで第9初級アボジ会会長だった金容星さんは、学校所在地の杉並区に対して教育助成金の新設を求めている運動を報告した。都内23区は全国に先駆け、朝鮮学校保護者に対して保護者補助金を支給しているが、同校はそれとは別に杉並区に対し、学校そのものに対する補助金の支給を求めている。第9初級保護者たちが近隣の日本学校と地道な交流を続けた結果、日本市民が区に要望書を提出するなど運動が活性化している。 助成金問題では大田区が昨年度に新設した「外国人学校振興費補助金」に注目が集まった。支給対象に朝鮮学校教員の人件費も含まれているからだ。 助成金拡充運動は保護者の関心が高い。第5初中教育会の金信行副会長は、すべての学校が力を合わせて助成金運動に立ち上がろうと呼びかけた。都教育会は今後も理事らの交流会を続けるという。 |