石原都知事の許し難い戦争暴言
朝鮮中央通信論評(要旨)
東京都知事の石原は最近、米国の「ニューズウィーク」誌との会見で、ありもしない「ら致問題」と関連し、「私が総理だったら、北朝鮮と戦争してでも取り戻す」という戦争暴言を吐いた。
これは、朝鮮を再侵略するための戦争の導火線に火をつけようとする犯罪的企図の発露であり、平和を志向する大勢の流れに対する挑戦となる。 朝鮮半島には現在、戦争の暗雲が消え去り、平和と統一の気流が流れている。4.5共同報道文によってせっかく創り出された肯定的な雰囲気を生かすためには、それを妨げる犯罪的行為が根絶されるべきである。 ところが、石原がこのような肯定的な雰囲気を曇らせる戦争説を唱えたことから、われわれの警戒心を呼び起こしている。 もともと、日本の右翼勢力の中心人物で典型的な国粋主義者であり、民族排外主義者として知られている石原はかつて、「北鮮ごときが愚かな事をすれば、一撃で壊滅する」だの、「地震が起これば、三国人が暴動を起こしかねない」などと、朝鮮人民に対する挑発的で冒涜(ぼうとく)的な発言を折に触れて行った。 その延長戦で石原が今回、「11人の日本人ら致」をうんぬんしながら、われわれと戦争を行うと喧伝したが、問題はわれわれが言うべきことを日本が言っているところにある。事実上、日本には「ら致問題」を喧伝する資格がない。 朝鮮に対する植民地軍事占領の統治時期、日本がら致、強制連行した朝鮮人は、600万余人に達する。およそ20万人の朝鮮女性をら致、誘拐して「皇軍」の性奴隷にしたのも日本である。 このおびただしいら致、連行の事実は覆い隠し、ありもしない「11人のら致問題」を喧伝しながら、それを戦争の方法で解決しようとすることこそ、卑劣極まりない。 これは本質的に、過去の犯罪行為を認めず、血塗られた過去の侵略史を再現して再び朝鮮人民に不幸と苦痛を被らせようとする狡猾なたわごと以外の何物でもない。 石原は、攻撃手段と防御手段を兼備したわれわれの自衛的国防力の威力についてはっきり知り、軽挙盲動してはならない。 |