太平丸事件の朝鮮人犠牲者日本政府が人数発表

「少なすぎる」「誠意ある調査を」


 戦後補償ネットワークが編集・発行する「戦後補償実現! FAX速報」5月11日号によると、1944年に起きた太平丸事件の朝鮮人犠牲者について、日本政府は5月10日、182人との数字を発表した。

 今野東衆議院議員(民主党)が提出していた質問趣意書に対する答弁書で明らかにされたもの。厚生労働省がまとめた回答の中で、政府側は正確な把握は困難としながら、前述の推定値を出した。だが、「黄海道、江原道からそれぞれ約500人ずつが徴用されたことがこれまでの調査で判明しており、人数が少なすぎる」「誠意ある調査を求める」との声が出ている。

 太平丸事件とは、44年7月9日、1000人の朝鮮人を乗せた日本軍の徴用船「太平丸」がカムチャッカ半島近海で攻撃を受け沈没した事件を指す。

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