同胞の店

創作料理朝鮮食家・オモニ
(広島市・西区)

運転手からの転職/「ニラチジミ」は絶品


 4月30日にリニューアルオープンした創作料理朝鮮食家「オモニ」。オープンにあたって親せき、知人の中には「朝鮮」をはずしたほうがよいのではと「アドバイス」する人もいた。

 しかし、店主の林孝次さん(40)は「朝鮮」にこだわった。福井県出身の林さんは広島の同胞と結婚して「民族に目覚めた」と言う。「日本の学校では朝鮮人であることを隠していましたが、今は朝鮮を堂々と出したいんです」(林さん)。

 店はテーブル席2つ(8人)にカウンター席7つとこじんまりしている。夫人の李良淑さんの明るい笑顔が店内にあふれている。

 1番の人気メニューは「ニラチヂミ」(480円)。鉄板で焼くオーソドックスなチヂミだが、青唐辛子とごまの葉が入ったこの一品は芳ばしい香りとピリッとした辛さでビールを誘う。個人的には「焼き太刀魚のヤンニョンジャンかけ」(480円)が気に入った。

 産廃トラックの運転手をしていた林さんは5年前、調理師を目指して、専門学校に通った。昼は学校、夜は焼肉店でアルバイトをした。4年前、事情で営業を止めるある同胞からこの店を引き継いだ。

 客の半数は同胞たちという。「あたたかい励ましに感謝しています」(良淑さん)、「その分、気が抜けないので緊張します」(林さん)。

 ランチタイムの「石焼ピビンパセット」(750円)、「冷麺セット」(750円)は店主の自信メニューでもある。(羅)

 おすすめメニュー 蒸し豚キムチ(680円)、ホルモンと野菜のポックム(500円)、水キムチ(300円)

 営業時間 ランチタイム午前11時30分〜午後2時(月〜金)、午後5時〜12時(月〜土)。定休日=日、祝日。広島市西区中広町2―4―1。TEL 082・293・0107。

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