1都11県で開催中の焼肉フェスタ

各地で告知キャンペーン


 4月27日から東京、神奈川、宮城、愛知など1都11県で「焼肉フェスタ2002」が開催されている。BSE(いわゆる狂牛病)問題で落ち込んだ牛肉の消費回復へ同業者がスクラムを組んで取り組もうと企画された。5月26日までの期間中、約1000の参加店で配るアンケートに答えることで海外旅行などの豪華賞品があたる。また、その場で賞品がゲットできるスクラッチカードも配られる。「フェスタ」について少しでも多くの消費者に知ってもらおうと、東京・池袋、埼玉・大宮などで4月29日、告知イベントが行われた。
(文・文聖姫記者、写真・盧琴順記者)

業者復活のきっかけに

200食分無料配布に長蛇の列(東京)

 東京では池袋サンシャイン通り商店会が主催した「フラワーフェスティバル」の一角で告知イベントを実施。焼肉200食分を無料で配るとあって、正午の開始から長蛇の列ができた。

「おいしね」。笑顔がこぼれる学生たち

 この日はゴールデンウィークの谷間。天候にも恵まれ、大勢の通りすがりの人々が焼肉のにおいに思わず足を止めた。関係者らは道行く人々に「フェスタ」を知らせるリーフレットも配った。

 小学生の娘2人とともに焼肉をほおばっていた主婦は、「みんなに試食してもらって、いろんな国のおいしいものを知ってもらうのはとてもいいこと」と話す。

 30代のサラリーマンも、「やっぱりおいしい。最初の頃こそ気になったけど、いまはまったく心配してません」。

フェスタのちらしをくばってアピール

 200食分があっという間にさばけた後は、トルキム(岩ノリ)つきの焼肉を300円で販売。これにも並ぶ人が後を絶たない。肉を焼く横では、一力物産のキムチ、コチュジャン、トックなどの乾物類も販売された。

 一力物産社長で板橋地域商工会理事長を務める金一圭氏も、予想以上の反響に表情がなごむ。「焼肉屋さんがんばれ、という応援の表れでしょう」。

 「焼肉フェスタ2002」実行委員長を務める叙々苑代表の朴泰道氏は、「今回のイベントを通じて業界の結束力が高められると思う。BSE騒動を通じてある意味では牛肉への関心度が高まったと思う。都心では売上がほぼ戻ったが、地方ではまだまだと聞く。このフェスタが霧状のモヤモヤを払しょくし、復活できるきっかけになれば」と期待を込める。

1500食分が1時間半で

親子連れなどでにぎわう(埼玉)

大勢の人々でにぎわったフェスタ

 埼玉ではJR大宮駅西口近くの鐘塚公園でフェスタキャンペーンが行われた。この日は県内の参加店から15人が駆けつけ、焼肉1500食分を無料で振る舞った。香ばしい香りに誘われて親子連れなどが列をなし、約1時間半でなくなった。焼肉以外にも、生ビール2000杯、焼酎2000杯、お茶2000杯が無料で配られた。

 フェスタ実行委の申敏浩事務局長(埼玉商工会副理事長)は、「牛肉はおいしく、安心ということを知ってもらえたと思う」と笑顔で語っていた。

 埼玉では同フェスタに100店舗が参加している。

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