春・夏・秋・冬

 西日本を中心に同胞の活動を取材してきた。主なテーマは民族教育問題。同胞生活相談綜合センターと並んで、総聯活動の柱となっている部分だ。ウリハッキョ(朝鮮学校)のない大分では、青商会が中心となって18日から開校予定の土曜児童教室、日田市のバックアップがあって実現した外国文化交流講座を取材した

▼この講座は、日本学校に通う在日同胞生徒を中心にチャンゴなど朝鮮の民族文化を学ぼうという目的のもとに作られた。日本の先生方による長年の努力が実り、こうした形で民族に触れる場が誕生したわけだ。詳細については後日お伝えしようと思う

▼2つの取材を通じて感じたのは、子どもたちが民族性を守り続けてほしいという親たちの切実な思いだ。「ウリハッキョが近くにあれば、ぜひとも行かせたい」とある同胞は言う。「やはりアッパ、オンマと呼んでほしい」。初級部時代は無理でも中級部に入ったら、特急に乗せてでも福岡の学校に通わせたいという父親もいた。子どもをウリハッキョに通わせるために、わざわざ引っ越した人もいる。そんな彼らはみんなサT代。バリバリの青商会世代だ

▼3、4世の間で民族性が失われていると言われて久しい。確かにそういう部分はあろう。しかし、大分の例に触れるまでもなく、民族性は着実に受け継がれている

▼下関で会ったある同胞は「ウリマルを話せるから南の人ともコミュニケーションがとれるし、そんな中で統一のために何ができるかも話し合える」という。青商会世代の親たちも、未来の子どもたちのために奮闘している。(聖)

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