閑話休題

林秀卿コンサート

母から子に伝わる心


 先月、東京・北区で行われた「林秀卿とともにする平和コンサート」には、たくさんの同胞たちが訪れた。中でも目立ったのは、小さな子供を連れた林さんと同世代の女性の姿。子供を産み、育てながらも、統一に向かって歩み続ける林さんの姿は、家庭や生活に縛られがちな同世代の女性にとって新鮮な刺激になったようだ。

 コンサートに出演した林さんの息子チェヒョン君(5)は、客席に向かって「統一クイズ」を出し、「ソウルからピョンヤンまで」を歌い、統一への願いを込めて「平和の祈祷」を行った。そのかわいらしい姿に客席は大いに沸いた。

 舞台裏であったチェヒョン君は「京義線に乗って新義州に行きたい」「白頭山に行きたい」と、統一への夢を話してくれた。そして、昨年夏、民族統一大祝典の代表として再び平壌を訪問した母を思い浮かべながら「オンマは行けるのに、なんでボクは平壌に行けないの?」と、小さな不満をこぼしていた。

 「統一された祖国を子供たちに!」と叫んでいた女子大生の願いは、いまだ実現されていない。しかし、林さんの願いは世代を超えて、その息子につながっている。

 このほど金大中大統領の特使が平壌に派遣され、民族の力で自主的に統一を実現しようという6.15共同宣言が再確認された。南北の鉄道連結も間近い。

 統一はもはや絵空事ではない。その日のために、母親の生き方と日頃の子供への接し方の中で「統一への願いを伝えていく」大切さを、同世代の同胞女性たちは感じたようだった。(潤)

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