開演間近の「アリラン」公演

日々高まる関心と期待

各国の観光視察団が絶賛


 4月29日から平壌で行われるマスゲームと芸術公演「アリラン」に対する内外の関心が日に日に高まっている。3月5日、20の団体で構成された中国(香港、マカオ)観光視察団が平壌を訪問したのを皮切りに、ひと月余りの間に14の国から50余の観光視察団や代表団、記者団などが平壌を訪れた。平壌に滞在する間、代表団らは公演の一部を観覧すると共に観光地を見回った。一方、南でも「アリラン」公演への関心は高まっており、統一部が行った世論調査では3分の2の人々が「アリラン」公演に関心を持っている事がわかった。

「あまりのすばらしさに驚嘆」

 「こんなに雄大ですばらしい公演は生まれて初めて見た。作品の内容と形式、さまざまな装飾や出演者の華麗な衣装、小道具は私たちの心を完全につかんだ。こんなにすばらしい公演を多くの人々に見せてあげればとても喜ぶだろう」。第2回ロシア「アリラン」観光視察団団長のウェルカム旅行社セルゲイ・フロミホ社長は、「アリラン」公演を見てこのように感想を述べた。同社のナターリヤ・コノノバ課長も、「アリラン」は世界に類を見ない大規模な傑作品であるとしながら、「観光に携わる者として多くの国々を訪ねたが、こんなにすばらしい公演は見たことがない。ロシアの人々は朝鮮に来て『アリラン』を必ず見るべきだ」と話した。

 また、ロシアの極東航空会社第1副社長のルジナ氏も「背景に描かれる無数の絵が次から次へと瞬時に変わるのを見てびっくりした。ロシアの人々にこの公演を見せれば朝鮮に対する理解をさらに深めることができるだろう」と感嘆を禁じえなかった。

 英国の外国企業開発協会のロジャー・バリッド社長は、「アリラン」は朝鮮の人々の高い文化芸術水準を示す最高の作品で、とりわけ背景台がすばらしいとしながら、「背景台を見ているとまるで生き物のような感じを受ける。米国の前国務長官が背景台を見てコンピューター操作をしているのではないかとの疑問を抱いたそうだが、それも頷ける」と話した。

 「4月の春親善芸術祭典」に参加するため平壌を訪れている南の歌手である金蓮子氏も「アリラン」公演を見て感嘆している。これまで「アリラン」について話だけは聞いていたが、今日実際に見てあまりのすばらしさに夢を見ているようだと話しながら、金蓮子氏は数千人にものぼる出演者たちの一糸乱れぬ動作はまるで機械が動かしているようだと驚きを隠さなかった。また、「背景台は特にすばらしい。1万8000人の学生たちがどのようにすれば1回のミスもなく心を1つにし同じ動作ができるのか理解できない。この作品は南や日本の人たちだけでなく、世界中の人が見ればいいと思う」と話していた。

58.1%が観覧希望

 「アリラン」に対する関心は南でも高まっている。林東源大統領特使の平壌訪問後、南では「アリラン」に関する関心と共に、統一への思いが高まっている。

 統一部が世論調査機関である「リサーチ&リサーチ」社に依頼し、8日から2日間かけて行った世論調査で、58.1%の人が許可さえ下りるのであれば「アリラン」公演を見に行くと答えた。この世論調査ではまた、66.7%の人が南北関係に何らかの進展があることを期待していると共に、大統領特使の平壌訪問が離散家族の再会や朝鮮半島の緊張緩和、鉄道連結問題などに合意したことを評価している。

 一方、「アリラン」公演観覧に関する具体的な協議がなされていない状況で、民主労総や「6.15南北共同宣言の実現と韓半島の平和のための統一連帯」などは観光団の募集を一時中断したものの、南北共同宣言実践連帯や韓民族アリラン連合会などは引き続き観覧者を募集していくことを明らかにしている。

 折しも京義線連結のため最北端の都羅山駅が新設されるなど、統一への機運が日々高まっている中、今回の「アリラン」公演が持つ意義は大きい。4月29日の公演スタートに向け平壌では着々と準備が進んでいる。

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