人権協会が連続セミナー
民族教育、福祉、未来へのビジョン 5月11日から5回
在日本朝鮮人人権協会が5月から来年にかけて、連続セミナー「在日朝鮮人の人権と民族的アイデンティティー」を開催する。
世代交代、国際結婚や日本国籍取得者の増加…。祖国観や民族観は言うまでもなく価値観やライフスタイルが多様化する同胞社会。国際化が進む中、偏ったナショナリズムが台頭する日本。混とんとした状況の中で在日朝鮮人の人権とアイデンティティー、日本社会がどうあるべきかをともに考えようと企画された。 第1回目のテーマは民族教育。「もう我慢できない外国人学校差別―その法的地位を考える―」と題して朝鮮学校、近年増え続ける外国人学校がどのように処遇されるべきかについて、外国人学校の現状や国会や国際社会における議論を踏まえて問題を掘り下げる。在日本朝鮮青年商工会との共催。 98年2月、朝鮮学校が置かれた状況を人権侵害と断定し、日本政府に差別是正を勧告した日本弁護士連合会報告書作成者の鈴木孝雄弁護士が報告し、続けてリレートークが行われる。東京朝鮮中高級学校、東京中華学校、インターナショナルスクールの代表や保坂展人衆院議員(社民党)が発言する。 第2回目は福祉問題。国立ハンセン病療養所「多磨全生園」入所者の李衛さんの話を聞いた後、福祉問題に携わる同胞が「あるべき福祉の姿」をテーマに提言する。9月の第3回目は入居差別、就職差別、チマ・チョゴリ事件などの社会的差別がテーマ。11月の4回目は日本政府の外国人政策、来年2月の5回目、パネルトーク「私はこう思う―在日朝鮮人社会への提言―」で締めくくられる。 1回目のセミナーは5月11日(土)14時〜16時(開場13時半)に東京・豊島区民センター文化ホール(JR、地下鉄池袋駅)で開催される。参加費は700円。問い合わせは人権協会(TEL 03・5818・5424、担当金)と青商会(TEL 03・3844・1998、担当殷)に。 |