平和への意志明らかに

報告集 「いまなぜ有事立法か?! 3.2女性のつどい」


 「21世紀の始まりにたち、今私たちは重大な歴史の選択をせまられている。戦火が世界に拡大しようとしています。人間の尊厳と生命、正義、平和が危機に瀕しています」

 この報告集のアピール文の冒頭の文章である。さる3月2日、「日本と朝鮮、アジアの平和を考える いまなぜ有事立法か?! 3.2女性のつどい」で採択されたものである。

 こうした問題意識が全編を貫く。「テロ根絶」を名目とするアフガニスタンへの「報復戦争」は、アフガニスタンのみならず、周辺諸国に戦火を広げ、さらに、米国はフィリピンに戦場を拡大した。イラン、イラク、朝鮮を「悪の枢軸」と決めつけたブッシュは戦線拡大を続けている。イスラエルはパレスチナ攻撃を続行、罪なき、武器なき民衆を虐殺、国際社会の和平努力を破壊している。

 このような状況の下、日本では「ショウ ザ フラッグ」の掛け声のもと、自衛隊海外派兵を強行、平和憲法を空文化し戦時体制を整える「有事立法」が国会に提案されようとしている。

 この報告集は戦時体制を整えようとする日本政府に対して厳しい批判を行っている。@北朝鮮へのべっ視と反感をあおりA国内においては公的資金導入に関わる「朝銀問題」を口実に総聯への強制捜査をあえてし、あたかも在日朝鮮人が危険な存在であるかのような世論を作り出している――と。

 そのうえで行われた集会参加者の次のようなアピールは心を打つ。「私たちはよびかけます。東アジアに生きる女の一人として、たじろぐことなく、平和への意志を明らかにし、国際連帯をさらに広く大きく育てて、人の命と尊厳を大切にする新しい国際社会と文化を築くために、力のかぎり闘いましょう」と。(「アジアの平和と女性の役割」実行委員会、朝鮮女性と連帯する日本婦人連絡会発行。TEL 03・3816・1862)

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