それぞれの四季

こんにちは、赤ちゃん

李明玉


 20日ほど前に、3人目の子供を産んだ。これで最後と思えば、夜中の授乳も苦にならず、かのピカソが絵の具として使ったという、新生児特有の黄金色ウンチも香しいほどである。ベテラン助産婦もびっくりするほどの大安産だった。

 思えば私の場合、3回とも子供を簡単に産んでしまった。

 最初のお産の時は、産んだ瞬間に「『こんにちは赤ちゃん』が歌えたら1万円!」というおかしな賭けを、友人としていた。歌おうと思ったのだが、助産婦さんがいろいろ話しかけてきたので機会を逃してしまった。

 2人目の時は、胎盤が出たら見せてくれるよう頼み、胎盤とへその緒のつながっている様を観察し、好奇心の満たされた喜びがおまけについてきた。3人目は分娩台に上がった15分後に産まれ、その15分後にはベッドで授乳をしていた。

 お産は楽だが、その後の1カ月あまり、どうも情緒が安定しない。明らかに普段の自分と違うのだ。イライラしたり、涙もろかったり、ささいなことが気になったり。

 例えば里帰りしていた最初のときだと、母が毎食わかめスープを食べろというので気が滅入ったり、2人目のときだと義母が赤ちゃんを風呂に入れてくれるのに、入れ方が自分と違うことが気になって夜も眠れなかったりするのだ。

 妊娠や出産ほど個人差の大きいものはない。自分のケースが他人に当てはまることはないと思っていた方が良い。

 今回は非常にリラックスしている。一時のことと悟った夫が、上の子のケアに、家事にと、涙ぐましい努力で支えてくれているからか。(主婦)

日本語版TOPページ

 

会談の関連記事