春・夏・秋・冬

 写真家として活躍の場を広げる友人に久しぶりに再会した。初めて個展を開くという。街をブラリと歩きながらでも、これと思う被写体があればシャッターをきる。「とにかく写真を撮るのが楽しくて仕方がない」という彼女の表情はとても生き生きしていた

▼近年、在日の活躍の場はずいぶん広がった。司法試験に合格し弁護士をめざす男性、朝高を卒業してデザイナーとして新作をつぎつぎ発表する女性。世界のバレエ界への登竜門、ローザンヌ国際コンクールで北九州初中出身の崔由姫さんが最優秀賞を受賞したのは記憶に新しい。彼らに共通するのは、朝鮮人であることを堂々とアピールしている点だ

▼「イオ」のインタビューで、「私はチェ・ユヒ、コリアン。それをしっかり見つめることで初めて自分の踊りを踊ることができる」と語る崔さん。彼らの活躍ぶりは、同胞社会に大きな励みとなっている

▼卒業式シーズン。朝鮮大学校では10日に43回目の卒業式が行われる。朝鮮高校、日本の大学、専門学校、日本の高校を卒業して、多くの同胞の若者が社会に巣立っていく。総聯機関で働く者、日本の企業に就職する者、研究を続ける者、海外に留学する者など…選択の幅も広がっているだけに、進路もさまざまだろう。本紙でもその中の何人かにインタビューを予定している

▼しかし、どんな道に進もうとも、忘れないでほしいのは自分が在日同胞であるということ。何らかの形で同胞社会に貢献していってほしい。同胞社会の未来は、新しい世代にかかっているのだから。(聖)

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