本社記者平壌レポート

着々と準備進む「アリラン」公演

4月29日から6月29日まで54回の公演を予定


 開幕まであと1カ月となった「アリラン」公演。練習も本格的な段階に入り10万人の参加者らが5.1競技場に集まって汗を流している。

 「アリラン」の会場となる5.1競技場は天井部分と出入り口部分が幕で覆われ、寒い冬でも15度の室温が保たれている。

 金日成競技場や平壌体育館など市内のいたるところで練習をしている人々は、決められた時間になると5.1競技場に集まり照明や音響つきで通しの練習をする。

 「アリラン」は全4章と序幕、終幕から構成されており、ワンシーンの出演者はおよそ1400人。「アリラン」には国際コンクール受賞者など専門的なアーティストのほかにも、平壌市民や各地から選抜された人たちも参加する。

 平壌基礎食品工場で働くファン・スニさん(25)は、学生時分にもマスゲームに参加したことがあるそうだが、「『アリラン』に参加できる喜びはまた格別です」と話す。

 現在平壌に集まっている全国からの出演者のため、各地から食料品や日用品など多くの支援物資が連日届けられており、朝鮮の人々の「アリラン」にかける期待と関心をうかがわせる。

 一方、「アリラン」祭典準備委員会の関係者らも多忙な日々を送っている。招請、報道宣伝、観光、接待など分野ごとにチームを編成し、平壌を訪れる観光客を迎え入れる準備を着々と進めている。

 準備委員会では観光客のために5.1競技場に特別観覧席を増設し、数千席が新たに設けられるという。観光客の受け入れ態勢も整いつつあるようだ。

 「アリラン」は朝鮮民族の情緒と魂が込められた歌であるアリランをテーマに民族史を描いていく。

 「公演は民族の歴史が込められた歌アリランを通じて、受難のアリランから幸せのアリランに変わった今の時代、私たちの生活を多彩な音楽と舞踊、ハイレベルな体操とサーカスで幅広く、そして奥深く見せてくれることでしょう」

 関係者らは口々にこう言いながら、南朝鮮や日本をはじめとする海外から多くの同胞たちが平壌を訪れることだろうと期待感を膨らませている。【平壌発=金志永記者】

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