花少女
少女は
チマチョゴリを着て
花になる
異国に生きようとも
朝鮮の少女は
どんな高い服よりも
チマチョゴリにあこがれる
あのつつじやむくげ
ゆりの花、芙蓉、
山のふもとに咲く月見草、
海辺に咲くハマナス、
朝鮮のあらゆる花の姿と
精気をあつめ
美しくうまれたチマチョゴリ
節操堅く 才知に富み
思いやり深いわが国の女性の体に
ぴったり合うようつくられた優雅な服
代々
オモニたちが娘を思い
鮮やかに白いトンジョンをつけるとき
針に頭のあぶらをうつしながら
愛情の糸で仕立ててきたあの服
少女は
チマチョゴリを着て
細い首をのばし
可憐な花に生まれ変わる
異郷の逆風にも負けず
民族の香気を
あたり一面にただよわす花になる
ホン・ユンピョ 「チョンソリ詩人会」。詩誌「チョンソリ」に収録(2001.4.20発行)。(訳・全佳姫) |