春・夏・秋・冬

 今、朝鮮ウォッチャーの間で大ブレイク中の労働新聞記者がいる。ソン・ミラン。40歳前後の女性記者だそうだが、金正日総書記と関連する重要な出来事や主張を記事にしており、彼女の書く記事は要チェックとされる

▼その彼女が書いた1月3日付政論では、「金日成同志の誕生90周年と喜ばしい2月16日を最も意義深く迎えることになり、朝鮮人民軍創建70周年という歴史的事変が重なる」と今年を位置付けている。元旦の3紙共同社説では、主席の誕生90周年と人民軍創建70周年を「民族最大の行事」と規定していたが、ソン記者の記事を見ると、2月16日もここに含まれることがわかる。この日はいわずと知れた総書記の60歳の誕生日

▼朝鮮では、この日を目標に経済の建て直しを図るという内閣決定が1998年に採択されており、元旦共同社説では人民生活向上が1次的課題として掲げられている

▼94年から5年間続いた「苦難の行軍」。在日同胞の間でも、食糧不足や経済の停滞を心配する声が少なくなかった。代用食で飢えをしのぐ最も困難な時期を経てきたからこそ、人民生活向上が最優先されるのだろう。そうしなければ社会主義制度の優位性も発揮できないからだ

▼実際、労働新聞では年初から、基礎食品工場や絹織物工場などで生産を伸ばしているとの記事を紹介しながら、政府が生活向上に力を入れている点を強調している。昨年夏から年初にかけて朝鮮に滞在した本紙記者も、人民生活と関連した工場がオートメ化され、生産効率が高まっていると話している。(聖)

日本語版TOPページ

 

会談の関連記事