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今年は「日韓国民交流年」だとか。サッカーワールドカップ共催にともない、文化や人の交流をより活発化させるらしい。日本と南朝鮮のトップ女優が親善大使になったそうで、2人の手をしっかり握った小泉首相のしまりのない顔は記憶に新しい
▼ところが、首相がはしゃぐほどには、ちまたは盛り上がっていないのが現実。内閣府が2日に発表した「外交に関する世論調査」で、南朝鮮との関係が「良好だと思わない」と答えた人が47.2%にのぼったという。昨年10月に実施したものだが、前回調査(2000年10月)に比べると11ポイント近くもアップしている。首相の靖国参拝強行、歴史教科書問題など、過去の清算に対する日本側の真しでない態度が反映されたものだと日本の各紙も分析する ▼日本人の中には、なぜいつまでも過去の問題にこだわるのか、自分たちが起こした問題でもないのになぜ謝らなければならないのか、といった意見が少なからずある。しかし、日本が朝鮮半島を植民地支配したことへのきちんとした謝罪がないから、1つの出来事をきっかけに関係がぎくしゃくする ▼南朝鮮に対しては、「日韓条約」で決着済みというかもしれないが、例えば「従軍慰安婦」など、1人ひとりの痛みに誠心誠意答えたと言えるのか。朝鮮に対しては、話し合いすら進んでいないのが現状だ ▼もちろん、国同士が仲良くすることは大切だ。しかし、「耳の痛い事」を避けて、上辺だけで仲良くしても仕方がない。互いに腹をわって何もかも話し合った時に、真の友情が生まれよう。(聖) |